ドラマ批評・番外編
「ザ・ロストワールド 失われた恐竜王国」
の批評!!!

始めに断っておくが、ロストワールドと言っても、ジュラシック・パークの続編では無い。あの、コナン・ドイルの名作を忠実に映像化した、冒険映画なのである。
とは言いつつも、私はこの原作を読んだ事は無い。よって、この批評は「原作にどれほど忠実かどうか」という点よりも、「この映画自体の内容はどうか」という点を中心に批評する事にしよう。(だから、今回の映画批評は原作小説を批評している事にもなるかもしれない)
話は、冒険映画の王道(というか、ありがちな)をとおした内容で、考古学者が生き残った恐竜を探しにアマゾンへ向かう。というものだ。 おまけに、この映画(原作もそうだったとは思うが)は、冒険映画の定番が目白押し。探検隊の中の美女が池で水浴びをするわ、そこにカイマン(ジャングルによくいるワニの仲間です。念のため)が出てきて美女がピンチになるわ、首狩り族によって探検隊の案内役をしていた連中は全滅するわ(探検隊は、全員無傷)、妙な儀式をする原住民(首狩り族とは違った)は登場するわ、人喰い植物が出て来て、そこへ女ターザンが登場するわ、人喰い族(首狩り族や原住民とは違った)まで登場するわで、恐竜以外の考えられる限りの秘境探検モノの定番を詰め込んだ、サービス精神あふれる内容なのである。
しかも、それぞれの印象が薄いというわけでもなく、実にうまく話が構成されているのだ。さすがは名探偵の生みの親。といった感じである。
ところがこの映画、CGはチャチである。昼のシーンを多用している為に、恐竜達のCGがきれいに見えないのだ。(ジュラシック・パークは、CG技術をごまかす為に夜のシーンを多用しているのだ)
だが、冒険映画好きにはたまらない内容なので、その手のファンには是非見てもらいたい映画ではある。




「ザ・ロストワールド2 ピラミッドの謎」
の批評!!!

この映画、以前に批評した「ザ・ロストワールド 失われた恐竜王国」の続編なんだが、アメリカのTVドラマ「ザ・ロストワールド」より抜粋された6つのエピソードを編集して映画としているため、各エピソードごとに批評をしなくてはならず、とても批評が難しい。そこでいっその事、番外編扱いにしてしまおう!という事になり、こんな大げさなスペースにわざわざ載せることになったのだ。

それではまず、アメリカのTVドラマ「ザ・ロストワールド」について説明しよう。このドラマ、最初の頃はコナン・ドイルの原作に非常に忠実に話を進めていた。しかし、とある回から突然路線変更になり、原作の世界観ブチ壊しのエピソードが多く作られることになったのだ。実はこれには理由がある。なにせコナン・ドイルの原作だけでは、ドラマを続けていくだけのエピソードが足りない。そんなわけで脚本家達は、思い思いに勝手なエピソードを創作し、「コナン・ドイル原作」と銘打って数々の珍エピソードを作りあげたのだ。
そしてこの「ザ・ロストワールド2 ピラミッドの謎」は、そういった路線変更後の珍エピソードの数々を観ることが出来る、実に貴重なビデオなんである。前作で確立した、「恐竜や原住民が暮らす、アマゾンの未開の地」という世界観はキレイサッパリ消え去り、いきなりアマゾンにエジプト風のピラミッドは出てくるわ、ヨーロッパ風の戦士は登場するわ、銃火器で武装した文明人は出てくるわ、まさに自由な発想の塊!こんな馬鹿エピソードを平気で放送してしまうアメリカという国が、つくづく恐ろしくなってしまう。

では、各エピソードの紹介と、批評に移ろう。
(注意:エピソードの邦題は、私が勝手に付けたものです。話の内容を実によく表したものになっていますが、原題の直訳では無いのであしからず)

第2話 謎のピラミッド     「評価 A」
内容 ある日教授達は、土の中に生き埋めにされていた男を救出する。その男の話によると、彼は元々ピラミッドの王だったのだが、彼の妹に権力の象徴である杖を奪われてしまい、彼女の手下によってここに生き埋めにされていた。という事であった。しかもその妹はピラミッドの周辺の集落で悪政を強いているらしかったので、正義感ある教授達は男と共に女王(男の妹)を退治するためにピラミッドへと潜入した。しかし、それらは全て男の罠だったのだ・・・。
批評 アマゾンなのにピラミッド! このミスマッチな点が私は非常に気に入っている。いや、確かに実際の歴史でも南米の地方にピラミッドはあったのだが、決してこのエピソードに登場するような、エジプト風ピラミッドでは無い。それにピラミッドは決して、王の家では無い。エジプトでも王は、ちゃんと城に住んでいたはずだが・・。しかし、このエピソードはそんな馬鹿さ加減が非常にいい。そのため、私個人の評価はかなり高いのである。


第3話 TーREXと卵臭い服  「評価 B」
内容 教授達がピラミッドのお家騒動に巻き込まれている頃、女ターザン達はTーREXに追われていた。仲間の1人が巣を荒らしてしまったのだ。そこで一行は、様々な策を張り巡らせてTーREXの追撃を振り切ろうとするのだが・・。
批評 サバイバルの醍醐味が味わえる、このドラマには珍しい正統派エピソード。しかし、ラストはどうしたものか。


第4話 神と戦士と地獄の番人  「評価 C」
内容 アマゾンのくせに雪が積もる地方へやってきた一行は、謎のヨーロッパ風の戦士達に襲われる。彼らの目的は、彼らが崇拝する神(地獄の番人)の「復活の儀式」に必要な、「生贄」と「水晶の剣」を手にいれることであった。それを知った一行は儀式を阻止する為に立ち上がるのだが・・・。
批評 アマゾンなのに雪! アマゾンなのにヨーロッパ風の戦士! アマゾンなのにキリスト風の神様! と、馬鹿さでは6つのエピソード中でナンバー1をいく作品。だが、話の内容がややこし過ぎて理解しにくい。そのためこの評価となった。


第5話 家を狙うぜ文明人    「評価 B」
内容 ある日、一行の前に銃火器で武装した盗賊団が現れる。彼らは一行の行動拠点としている家に目をつけ、強制的に家を奪おうとするのだが・・。
批評 なぜか未開の地に文明人が登場するエピソードの1つ。こいつらは一体、どこからジャングルに入ってくるのであろうか? 彼らの恐竜に関する知識が0なところから、彼らは主人公達と同じ境遇かと思われるのだが・・・。 それと、もう1つ。このエピソードに登場する武装連中もだが、主人公達は何処で弾薬を補給しているんだ?もしかして、ああいう武装連中がアマゾンには実は沢山いて、彼らから弾薬を奪っているのであろうか・・・?


第6話 預言者、アマゾンに現る 「評価 D」
内容 突如、一行の前に女の預言者が現れた。彼女の不吉な予言に反発する一行であったが、それらの予言は次々と当たり・・・。
批評 文明人が登場するエピソードの1つ。今回の文明人は集落みたいな場所で徒党を組んで生活しているのだが、彼らの暮らしぶりを見ている限り、彼らは生まれてからずっとこの集落で生活しているようなのだ。だとしたら、何故銃火器を持っているのであろうか?  ちなみにこのエピソードは、はっきり言って内容が面白くない。世界観ブチ壊しにも程があると思うのだが。


第7話 恐竜の谷と熱気球    「評価 C」
内容 ある日教授達は、ジャングルの中で熱気球を発見する。これに乗れば、アマゾンから脱出できる! と考えた教授達は、飛んでいった熱気球を追跡したのだが、そこには知能の発達した恐竜達が待ち構えていて・・・・。
批評 一言で言えば、平凡なエピソード。まあまあ面白いのだが、ラストもよく分からないし、この程度の評価となった。


以上が各エピソードの内容の紹介と批評なんだが、それぞれの評価がAが1つ、Bが2つ、Cが2つ、Dが1つ。と、非常にバランス良く(?)分かれてしまったので、総合評価は付けられない。あと、このビデオは世界観ブチ壊しのエピソードが結構入っているので、原作のファンの人にはあまり薦められません。この映画はあくまで、馬鹿映画を観たい。という人向けなので、観たいと思った人は、そこをしっかりと肝に命じて欲しいものです。



「ザ・ロストワールド3 未来からの来訪者」
の批評!!!

そんなわけで、またまたこのシリーズの批評である。今回もアメリカのTVドラマ「ザ・ロストワールド」より抜粋された自由な発想にあふれた4つのエピソードを編集して映画としているため、「2」同様に不可思議でどう考えても原作ファンを怒らすような恐竜世界を堪能することができる。
ではさっそく、各エピソードの紹介と、批評に移ろう。
(注意:エピソードの邦題は、また私が勝手に付けたものです。話の内容を実によく表したものになっていますが、原題の直訳では無いのであしからず)

第8話 対決!超能力者チャレンジャーVSコマンドー軍団   「評価 C」
内容 いつもの如くアマゾンの出口を探して歩き回っていたチャレンジャー御一行が突如発見した、謎の遺跡。その遺跡の広場にあった天体図を偶然にも完成させてしまったチャレンジャーは、なんと巨大な光の柱に襲われてしまった! 光の柱を直撃したため、高熱を出して気絶するチャレンジャー。ところがチャレンジャーが奇跡的に目を覚ますと、彼は超能力が使えるようになっていたのだ!身につけた超能力で、現れた奴隷商人をズタボロにやっつけるチャレンジャーだったが、ふとした事故で彼の超能力が暴走し、仲間達が次々と彼の超能力に倒れていった・・。
批評 このエピソード、最初のエピソードのくせにとにかく長い! 普通のエピソード3本分ぐらいの長さなので、観るときは余程の覚悟をしておかないと、観終わった頃にはすっかり疲れきってしまう危険があるのだ。それで内容はというと、チャレンジャー教授が超能力者になってしまうという最初の設定が馬鹿っぽくて私は好きだったが、中盤以降で仲間がどんどん死んでいくというショッキングな展開にはすっかり閉口してしまった(まあ、ラストは平和なオチだったけれど)。


第9話 エイプマン博士の珍実験  「評価 B」
内容 チャレンジャー教授やヴェロニカ達が森を歩いていると、いきなりエイプマンに襲われている少女に遭遇した。エイプマンを追い払った彼らは、少女を彼女の父親の元へと送り届ける。だが、その父親というのがチャレンジャーの古き友人だったのだ!彼はこのアマゾンにこもって実験をしていたというのだが、その実験というのが恐るべき生体実験で・・。
批評 痛快アクションが楽しい、SF色の強い一編。ラストが「おいおい・・」といったものだが、話はしっかりしているし、良質なエピソードであった。


第10話 写真の女王とヘッドホン  「評価 B」
内容 エイプマン騒動の頃、マローン達は呑気にカメラで記念撮影をしていた。ところが、その写真の隅には無線用のヘッドホンを持つ女性が写っているではないか! さっそく無線を手に入れようと、マローン達は写真に写っている女性を探したのだが、なんと女性の正体は妖精の女王であった!「無線機が欲しければ、代わりにおまえ達の血を貰うぞ」と言い寄る女王。どうする、マローン達!?
批評 アマゾンなのに北欧風の妖精が出てくるだけではなく、その妖精がヘッドホンを持っているということで、ミスマッチ度全開のエピソード。他のエピソードよりもやや短めで、すっきりまとまっているところが嬉しい。


第11話 未来からの暗殺者たち    「評価 D」
内容 チャレンジャー達の元に突然現れた、2人の未来人。だが彼らの口から語られるチャレンジャー御一行の未来は、あまりにも悲惨なものであった。果たして、彼ら未来人の目的は何なのであろうか?
批評 「3」の最終エピソードなのにとっても後味が悪い話。登場した遺跡は第1エピソードで使われたものの使いまわしだし、スケールを広げすぎて収集が付かなくなっている話もいただけない。できればもう少し、しっかりした終わり方にして欲しかったぞ。


以上が各エピソードの内容の紹介と批評だが、どうも今回は「2」と比べると幾分パワーダウンしている気がする。「仲間の死」を扱ったエピソードが2つもあるし、変にリアルさにこだわっているために失敗しているエピソードも少なくないのだ。
それにしても、「3」の最終エピソードがアレだったから、果たして「4」は出るのだろうか? だがもし出るのならば、1や2のような痛快冒険ドラマらしいエピソードをまた収録して欲しいものである。私の要望としては、本作のようなショッキングストーリー連発の状況には二度となって欲しくないのだが・・。




「ザ・ロストワールド4
 対決!恐竜グラディエーター」
の批評!!!

今まで数々の名・珍エピソードを残してきたこのシリーズだが、遂にこの第4巻で最終巻となってしまった。恐竜グラディエーターが登場した事で薄々感づいてはいたものの、まさかこんなにも早く最終回を迎えてしまうとは・・。どうせなら、ドラマの全話分をビデオに収めて欲しかったものである。
というわけで、またまた登場のこのシリーズ。今回はアメリカのTVドラマ「ザ・ロストワールド」の最終話前後編を編集して映画としているため、全体的な上映時間が他のビデオよりやや短めとなっているのだ。
それはともかくとして、両エピソードの紹介と、批評に移ろう。
(注意:エピソードの邦題は、またまた私が勝手に付けたものです。話の内容を実によく表したものになっていますが、原題の直訳では無いのであしからず)

第12話 大ピンチ!恐竜帝国出現!  「評価 A」
内容 いつものようにアマゾンをさまよっていたチャレンジャー一行。ところがそんな彼らを謎の集団が襲ったのである!彼らに捕らえられ、馬車で護送される一行。そして馬車が着いた先は、半分人間半分恐竜の「恐竜グラディエーター」が支配する帝国だったのだ! その帝国で人間は奴隷のように扱われ、彼らは兵士の娯楽として闘技場で延々と戦わされていたのであった。そのため闘技場の戦士として、檻に閉じ込められるチャレンジャー達。しかも事もあろうに、ロクストン卿が明日の昼に戦士として選ばれてしまった。明日戦わなければ自分達は殺されてしまう。さあ、どうするチャレンジャー!
批評 遂に登場、恐竜グラディエーター! しかもこの話の内容がグラディエーターそのものなので、どうやら今回のビデオのサブタイトルはこの2つをかけたものと思われる。それで話の展開はお約束の「奴隷達の反乱」になるのだが、そこまでのテンポが良く、話も説得力があるのでこういう評価になった。


最終話 さらば!勇敢なる冒険者達!  「評価 C」
内容 チャレンジャー達の活躍で滅び去った恐竜帝国。しかし帝国の護民官だけは崩壊寸前に逃げのびており、チャレンジャーから聞き出していた火薬の技術を用いて帝国の再建を企んでいたのである! ところが彼は人間の武装集団と手を組んで火薬の量産をさせていたのだが、相変わらずの人を見下したような態度が顰蹙をかって交渉は決裂。彼ら武装集団に追われるようにして、護民官はその場を逃げていったのだ・・。 一方、チャレンジャー達は破壊された気球の修理も終え、いよいよアマゾンを脱出しようとしていた。ヴェロニカに別れを告げ、気球に乗る一行。ところが、マローンだけはヴェロニカの為を思ってアマゾンに残ることを決意したのであった。そして、チャレンジャー達4人を乗せた気球はアマゾン上空へと旅立っていった。 アマゾンに残ったマローンとヴェロニカだったが、なんと彼らは背中に矢が刺さって倒れている護民官を発見したのであった! 彼を助け、事情を聞き出したマローンは、大量に生産した火薬を使って全アマゾンの支配を企んでいる武装集団を倒すために、一時的に護民官と手を組んだのである。しかしその頃、武装集団の魔の手はチャレンジャー達の乗る気球にまで及んでいたのだった! 果たして、この三つ巴の戦いの結末はいかに!?
批評 衝撃的すぎるラストが非常にいただけないが、それでも前半の話作りは評価できる。まあ、実際は気球で飛び立った地点で終わるべき作品なのだが・・。



・・ということで、この全13エピソードで「ザ・ロストワールド」シリーズは終了をむかえた。今となっては、衛星放送でやっていた分をビデオに録画しておくべきだった・・と後悔するばかりである。
しかし、非常にユニークかつ奇想天外なエピソードの数々で彩られた本ドラマは、秘境探検ドラマの新しい分野を開拓したのでは無いだろうか?原作の雰囲気をブチ壊しにしつつも、新しい「ロスト・ワールド」を見せてくれた製作者達に、心から敬意を表したい・・。

(・・それにしても、あのラストはいただけないよなぁ・・)


・・と思ったら、しばらくして本シリーズはいきなり復活を遂げてしまった。


「ザ・ロストワールド 地底人の伝説編」
の批評!!!

そんなわけで、本作こそ本家本元のMAXAM社によるカムバック作。タイトルロゴも新調して本シリーズはとうとう帰ってきたのだ! 今まで未収録だったエピソードを収録し、今後「吸血鬼の襲来編」と「最後の死闘編」の2作も続けてリリースされるというから嬉しくてたまらない! さあ、批評に入るとしよう。
(注意:エピソードの邦題は、またまた私が勝手に付けたものです。話の内容を実によく表したものになっていますが、原題の直訳では無いのであしからず)

第14話 ワガママ坊主漫遊記   「評価 B」
内容 ロクストン卿とマーグリットがジャングルを歩いていると、二人の坊主がハイランダー風の戦士達に襲われているところを目撃した。いつものお節介で戦士達を追い払ったロクストン達だったが、年をとった方の坊主はハイランダーの攻撃によって命を落としてしまう。だがその坊主は死の間際、生き残った若い坊主に一族の運命を託し、ロクストン達にこの坊主を長老達の元まで護送してくれと依頼したのである。そこで二人は生き残った坊主と共に長老がいるという教会へと長い旅にでることになったのだが、実はこの坊主はとんだワガママ野郎で・・・・
批評 おもいっきり白人だらけのエピソードだが、もはや驚く気にもなれないので何も言わないでおく。話はしっかりした作りなのだが、できれば坊主が成長していく様を丁寧に描いて欲しかった。


第15話 寄生虫がやってきた!   「評価 D」
内容 今日はマローンの誕生日。ところがそんな日に限ってマローンはジャングルの川で謎の美女と遭遇し、事も有ろうに正体不明の彼女を家に連れこんだのである。そこでたちまちヴェロニカと謎の美女との間で三角関係が発生し、誕生日どころではなくなってしまった。しかもそんな折、サマリー教授はマローンの背中に不気味な寄生虫が取り付いているのを目撃する。果たしてこの寄生虫は謎の美女が持ちこんだものなのか? そして彼女の正体はいかに!?
批評 寄生虫ネタかと思ったら、いきなり肩透かしをくらってしまったエピソード。特に話の盛り上げも無いし、平凡な内容であった。


第16話  脅威!黄金の地底王国  「評価 A」
内容 ある日人食い族から逃げ回っていたチャレンジャー達は、たまたま通りかかった洞窟の中へ逃げ込んだ。ところが洞窟に入った途端に大地震が発生し、その入り口は固く閉ざされてしまったのである! 密閉された洞窟は次第に酸素が無くなり、チャレンジャー達はそのまま気を失ってしまった・・・。ところが彼らが目を覚ますと、そこは全てが黄金で作られている地底王国の中だった! 彼らはそこの人間によって王国内まで連れこまれたのだ。さっそく王国の人間に礼を述べようとしたチャレンジャーだったが、王国の連中は彼らを侵略者呼ばわりして挙句の果てに牢屋に閉じ込めてしまった。果たして彼らの運命は!?
批評 説明無しにジャングルをウロついている今までの集団と違って、この地底王国はちゃんと地底にいる理由を示してくれており良い。しかも話の筋はしっかりしているし、非常に良質なエピソードである。


・・と、以上の3エピソードが「地底人の伝説編」である。さて、残る「吸血鬼の襲来編」と「最後の死闘編」はどのようなエピソードになるのであろうか。本家本元のカムバックによって私の期待は尚一層強まるのであった。


「ザ・ロストワールド 吸血鬼の襲来編」
の批評!!!

そんなわけで早くも登場したカムバック第二弾。タイトルの通り今度の敵は西洋風吸血鬼ということで、前作を上回るハチャメチャな展開になること請け合いだ。果たしてチャレンジャー達はこの恐ろしい敵にどうやって立ち向かうのか!?
と、そんなところで紹介と批評に入るとしよう。
(注意:エピソードの邦題は、いつもながら私が勝手に付けたものです。話の内容を実によく表したものになっていますが、原題の直訳では無いのであしからず)

第17話 ゴッドハンドの恐怖   「評価 C」
内容 珍しく男だけのメンバーで森をさまよっていたチャレンジャー達だったが、いきなりマローンが毒矢の罠にかかって瀕死の重傷を負ってしまった! 運良くそこにいた祈祷師によって一命を取り留めたマローンだったが、祈祷師はマローンを助けたことにより己の魔性を暴走させてしまった。なんと祈祷師は人を蘇らせる力と引き換えに悪魔に魂を売っていたのである! そこで祈祷師は彼の村の者達に取り押さえられて牢屋に入れられたのだが、祈祷師に恩を感じるマローンは彼を助けて村から脱出させてしまう。それに怒ったのが村の連中。彼らはサマリー教授を人質にとり、今日の晩までに逃げた祈祷師を捕まえなければ教授を殺すと告げたのである。さあ、チャレンジャー達は悪魔の力を身につけている祈祷師に勝てるのであろうか!?
批評 話自体は結構面白いのだが、多少展開に無理が見られる。それに祈祷師の超人的パワーももう少し見せ付けて欲しかった。


第18話 女二人で穴の中   「評価 B」
内容 マーグリットとヴェロニカは性格が対照的なだけにたびたび喧嘩を繰り返していた。そしてこの日も二人はいつもの如く口喧嘩をしていたのだが、そこに一匹の恐竜が現れた! 二人は慌てて恐竜から逃げたのだが、なんと逃げる途中で深い落とし穴に落ちてしまった。穴の中には上へ上れそうな壁もなく、まさに二人は絶体絶命のピンチに陥ってしまったのだ。
批評 いわゆる脱出ネタなのだが、穴から出る方法が仲間が助けに来るなどの安易なものに終わっていなかったのが良かった。


第19話 ロクストンの吸血地獄   「評価 B」
内容 森をさまよっていたロクストンは、突如現れた男に首を噛まれ傷を負ってしまう。チャレンジャー達の心配も余所に傷は浅いから大丈夫と言うロクストンだったが、なんとその晩、彼は人の血を狙う吸血鬼に変貌していたのである! 彼はキャンプを抜け出し、導かれるように森の奥にある洋風の古城に入りこんだ。するとその中には、彼の到着を待っていたという謎の女吸血鬼がいたのである・・・。
批評 アマゾンなのに洋風の古城に住む吸血鬼! と、ミスマッチ度全開で非常に楽しいエピソード。だが女吸血鬼の死に方が妙にあっさりしていたのが惜しまれる。


第20話 白熱!ヴェロニカ争奪戦!   「評価 A」
内容 チャレンジャー達が吸血鬼騒動に巻き込まれていた頃、家に待機していたヴェロニカの前にニコという青年が姿を現した。そしてなんと彼は登場するなり、いきなり彼女に求婚してきたのである! それを聞いたマローンは怒り、ヴェロニカは渡さないと言い張る。睨み合って1歩も引かない二人。そこで彼らは後日ヴェロニカを巡って決闘をすることになった。果たして勝負の行方は!?
批評 ロクストンが吸血鬼にされて苦しんでいる時だというのに、そんな事は露知らず非常に能天気な戦いをしているマローンとニコの姿にまず爆笑。それに話もとてもスッキリしているし、今回の4エピソードの中では最も面白い作品であった。


・・と、以上の4エピソードが「吸血鬼の襲来編」である。さあ、次回でとうとうこの「ザ・ロストワールドシリーズ」も最終エピソードを迎えることになる! 果たしてチャレンジャー達の最後の冒険とは何なのであろうか!? 次回も見逃せない!

「ザ・ロストワールド 最後の死闘編」
の批評!!!

とうとうこのMAXAM社が配給するザ・ロストワールドシリーズも最後である。チャレンジャー教授達が繰り広げた数々の大冒険もこれで終焉を迎えることになるのだ。今まで恐竜の住む大地に辿り着いてから、猿人にさらわれた少女を助けたり、王家の後継者争いに巻き込まれたり、未来からやってきた暗殺者に襲われたり、トカゲ人間の帝国に捕えられたり、宗教裁判にかけられたり、地底人と接触したり、仲間が吸血鬼になったり・・とても「ザ・ロストワールド」とは思えないような話だが、奇想天外痛快無比の内容は実に楽しませてもらった。それでは、最後の批評に入るとしよう。
(注意:エピソードの邦題は、いつもながら私が勝手に付けたものです。話の内容を実によく表したものになっていますが、原題の直訳では無いのであしからず)

第21話 混戦!伝説の王国キャメロット!   「評価 B」
内容 水浴びをしていたマーグリットだったが、突如現れたガウェインという男にいきなり求婚を受けてしまった。なんとガウェインは伝説の王国キャメロットの王子であり、マーグリットを運命の女性と勝手に決め付けてしまったのである。そこで欲深いマーグリットは求婚を受けてガウェインに近づいたのだが、なんと結婚式は早くも明日行われることになったのだ。そこで結婚する気の無かったマーグリットは助けに来た仲間達と一緒に国の脱出を図ろうとしたのだが、そんな折にロクストン達は家臣がガウェインを殺してキャメロットの覇権を握ろうとしていることを知ったので、ガウェインにその事を伝えた。ところが家臣の思うが侭にされてしまっているガウェインはその事が信じられず、ロクストンとマローンに、心正しき者の証であるドラゴンの牙を取って来いと命令したのである。ここはアマゾンなので、ドラゴンとは当然恐竜の事である。果たして銃器を取り上げられた二人にドラゴンを倒せるのであろうか、そしてキャメロットの運命は如何に!?
批評 見事! ここまでキャメロットの伝説をアマゾンで再現してしまうとは、まさに見事の一言である。長いエピソードなのにチャレンジャーとサマリーが全く活躍しないのが残念だが、話の纏まりはかなりのものであった。


第22話 チャレンジャー隊全滅!?悪魔の薬   「評価 A」
内容 いつものようにアマゾンを探索していたロクストン達は、とある場所で磔になっている男を発見した。さっそく彼らはその男を助けたのだが、なんと男の話によると、自分がヴェロニカの父親だというのだ。そこで一行はさっそく家に戻り、ヴェロニカに父親が生きていたことを知らせた。11年ぶりの再会を喜び合う父親とヴェロニカ。だがその頃、磔から助け出された男を追っていた魔法部族がマローンに襲いかかっていたのである。その部族の話によるとヴェロニカの父親は命を助けられた恩も忘れて食料を奪い、仲間を殺したからそこに磔にしていたというのだが、果たしてその真相は・・? またそんな折、ヴェロニカの父親の行動を不審に思っていたサマリーが父親を問い詰めようとしたところ、突然彼は態度を豹変させてサマリーを押さえつけ、彼の口に人間を操るという悪魔の薬を流し込んだ! 彼の真の目的は如何に!?
批評 なんとも最終エピソードに相応しい話。どう考えても第13話よりピンチ度が高いし、話もよく捻られている。まあどちらにしても、13話の気球が飛び立つシーンで終わるべき作品だったことに変わりは無いのだが・・。


以上でMAXAM社配給の「ザ・ロストワールドシリーズ」全エピソードを批評した事になる。足掛け1年以上続いたこのビデオシリーズ、途中で中断があったり、大映やパイオニアなどにビデオ化権を盗られたりといろいろあったが、ちゃんと全話ビデオ化してくれたのは賞賛に値する。というわけでここで改めて、本ドラマをビデオ化してくれたMAXAMと大映とパイオニアとファインアーツの四社、そして当然のことながら本ドラマを制作してくれた方々に敬意を表し、シリーズを締めくくることにしたい。


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