アーカンソー州の湿地帯。そこでは州立刑務所の女囚5人が刑務官の引率のもと、土を掘る作業に従事していた。ところが手を洗うために1人で川に行った女囚サマンサが忽然と姿を消す。行方を捜したところ、ボロボロのシャツと木に付着した大量の血液が発見された。只事ではないと感じた刑務官たちは作業を切り上げ、女囚たちを車に乗せて刑務所に引き返そうとした。とその矢先、女囚アニタのレズ友達ハニーが銃を持って襲撃。たちまち車は乗っ取られ、彼女等の隠れ家に向かって走り出した。立派な家に辿り着いた一行は、警察の目をやり過ごすため身を潜めることに。だが翌朝、女囚サラが玄関先で右足を失った無惨な死体に変わり果てていた。近くには右足と、サメの歯が。なんでこんな場所にサメが──と訝しがる一行の前に、地質学者の2人組が現れた。彼らは驚くべき事実を語り始める。今から2週間前、石油会社が岩盤を爆破した。その影響で地底深くの海が地上と接続。古代鮫・シャークサウルスの大群が地上に這い出し、周囲の人間を襲い始めたというのだ…。
コーマン門下生ジム・ウィノースキーによるサメ映画。シャークサウルスは水中のみならず地中でも活動できるパワフルな特性を有しており、地面をモリモリ掻き分けて襲い来る様子は「トレマーズ」さながら。迫り来る鮫を股下アングルで捉えて画面が血に染まるカットはバッチリ極まっているし、血の匂いを追ってくる性質に着目しての掛け合いも楽しかった。またコーマン門下生なだけのことはあり、過激ではなくともお色気方面のサービス精神は大したもの。女囚たちは揃いも揃って巨乳揃いで、脱獄前からタンクトップにショートパンツという露出度高めな出で立ち。休憩時間になれば水をこぼしながら飲んでシャツが透け透けになる様子をじっくり見せつける。隠れ家に風呂があればみんなで水着着用で入って今後について話し合う。ただキャットファイトは省略されたのが残念でならなかった。
このように怪物とお色気の両方において充実した内容ではあるが、後半は急激に失速。洞窟に逃げ込んでサメの脅威に怯えながら地底湖を渡るサスペンスフルな展開となるものの、もとより緊迫感のない作りなので盛り上がるはずもなく、ただ呆気ない死の連続を眺めるだけの平坦な内容に。挙句にあまりにも投げやりなラストに至り、何とも言えない虚無感に苛まれてしまった。