51 【フィフティ・ワン】            「評価 A」

政府の情報公開政策の一環として、エリア51が一般公開されることになった。早速ニュースキャスターのサムと、作家にして人気ブロガーのクレアの2人が、それぞれ専属のカメラマンを連れて基地を訪問。マーティン大佐の案内のもと、施設の取材を開始した。だがその頃、基地の最深部では重大な事件が起きていた。触れた人間に変身できるエイリアン・0番患者が、その能力を活かして収容部屋から脱走。更に基地のメインシステムに潜入し、凶悪な親子エイリアン、レディ・デスとリトル・デビルを解放してしまったのだ。たちまちエリア51内は血みどろ地帯と化し、一般公開どころではなくなる。マーティン大佐たちは、友好的な老人エイリアンのJ・ロッドと協力し、施設内で暴れる3人のエイリアンを始末しようとするが…。

ホラー映画シリーズ「After Dark Originals」の第一弾となる、「合衆国感染」のジェイソン・コネリー監督によるモンスターパニック。「合衆国感染」でも垣間見えたジェイソン・コネリーのグロテスク趣味が見事に花開き、全編にわたってエグいシーンが満載の大変素晴らしい内容だった。殺害シーンは注射器で脳天を刺されたり、頭を齧られて顔面がぱっくり割れたりと、何とも痛そうな感じで、嫌らしいことこの上なかった。そして登場するエイリアンたちも個性派揃い。一番人間に近い外見をしているが、全身に血管が浮き出ており、顔が存在しない0番患者。ギーガーテイストのデザインで、長い両腕と尻尾で戦うレディ・デスと、その子どものリトル・デビル。そしてグレイタイプの容姿で、ヨーダのごとく超能力で相手を吹き飛ばすJ・ロッド。見事にデザイン傾向&戦い方の異なるエイリアンたちが夢の競演を果たしており、彼らが入り乱れて米軍と戦う様子は興奮必至。「合衆国感染」で見られた素人臭い演出もなくなっており、存分に楽しめる良作だった。


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