クレイジーワールド            「評価 B」
平和な町を、何かが襲った。大勢の人が死滅し、災厄から1週間経った今もなお、町の至る所で黒煙が上がる。そんな中、スコットたち家族4人は、辛うじて災難を逃れ、生き永らえていた。だが町に他の生存者の気配はなく、誰かが救助に来てくれる様子もない。そこで別の町ならばと思い、スコットたちは車に乗り、町を離れることにした。給油が必要になり、ガソリンスタンドを訪れたところ、強盗らしき一団がやってくるのを目撃。すかさず車を捨て、裏の森へと逃れることにした。強盗が追ってくるのでは、と警戒しながら、森の中を歩いていく。ところがスコットが目を離した隙に、何者かの襲撃によって、家族は1人また1人と惨殺されていった。とうとう残るはスコット1人になり、彼はライフル銃を構え、襲撃者の気配を追う。やがて森を抜け、一軒の小屋にたどり着いた。小屋の中には数名の人影が。奴らが襲撃者に違いない。スコットは確信し、小屋の中に足を踏み入れた。とその時、彼は全身を拘束される。必死に抵抗するスコットに対し、小屋の者たちは、1週間前に起きた災害の真相について語り始めた…。
家族が謎の殺人鬼に襲われるSFサスペンス。大半の場面が森の中で進行する、極めて低予算な映画だが、謎を振りまく脚本と緊迫感ある演出、そしてラストのどんでん返しで存外に楽しめた。オチ自体は十分に予測可能なものであるが、きちんと布石が置かれているだけに、真相判明で味わえるカタルシスはなかなかのものだ。それにしてもこの映画、せっかく災害の真実を終盤までぼかしているのに、「クレイジーズ」っぽいパッケージ&邦題にしたことで、色々と台無しになっている気がする。
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