パジャマ・パーティー・マサカー 血の春休み 「評価 D」
1997年、イリノイ州メイプルタウン。春休みでパジャマパーティーをしていた女学生が、同級生に殺害される事件が発生した。しかし警察は、第一発見者であるピザ屋の配達員ピーターソンを犯人と誤認し逮捕。ピーターソンは裁判にかけられ、懲役15年の刑を言い渡された。それから10年後の春休み。女学生ヘザーは、厳格な父親ウィリアムが家を空けるのをいいことに、女友達を集めてパジャマパーティーをすることにした。酒を飲んでおしゃべりをして、楽しいひとときを過ごすヘザーたち。だがその頃、ピーターソンが何者かの手引きによって脱獄した。それと前後して電気と電話がストップし、町中が混乱に陥る中、謎の殺人鬼の襲来によって住民たちが次々と殺されていく。やがて殺人鬼はヘザーの家にまで訪れ、友人たちを毒牙にかけていった。その頃イェーツ保安官は、暴れ回っている殺人鬼はピーターソンに違いないと判断し、彼を止めるためにヘザーの家へ向かっていた…。
薄着の女学生たちが謎の殺人鬼に「こりゃけしからん」と懲らしめられる、お色気スプラッター映画。女学生同士でマッサージをしたりシャワー室で絡み合ったりと、レズシーンは豊富で楽しませてくれる。だがホラー映画としては凡作もいいところで、なかなか殺人鬼が動き出さないテンポの悪さと、画面が暗くて判別できない殺害シーンによって、欲求不満がたまり通しだった。殺人鬼の正体についても一捻りはしてあるが、真相についての肝心なところが台詞ばかりで説明されるせいで、驚きが薄くなっていたのは残念なところ。冒頭で生き残る人間を明示していることでストーリーの求心性を削いでいたのも問題だし、あまりにも評価しがたい作品だ。
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