ザ・スネーク            「評価 B」
無頼のガンマンがたむろする西部の地に、異変が生じた。何千匹もの蛇の群れが大移動を開始し、町という町を破壊していたのだ。それを知った賞金首のビルは、旧友マーフィーが住んでいる宿場町を訪れ、避難を呼びかけようとした。ところが既にマーフィーが故人になっていたばかりか、町を支配する無法者ジェシーがビルのことを快く思わず、難癖をつけてガンファイトを挑んできた。ビルは難なくジェシーに勝利し、彼ら一党を町から追い出すことに成功する。しかし、そうこうしている間に蛇の大群は町のすぐ近くまで来てしまった。ビルは町の住民たちと協力し、ガトリング砲や火炎放射器で蛇たちを迎え撃つ。死力を尽くした激闘の末、ダイナマイトを使い、何とか蛇どもを討滅することに成功した。だがこれまで倒してきた蛇たちは、ほんの子どもに過ぎなかった。遅れて馳せ参じてきた巨大な親ヘビが、子どもたちの仇を討つために襲い掛かってきたのである…。
「パイソン」3部作のジェフリー・ビーチ&フィリップ・J・ロスのコンビによる、久々の蛇パニック映画。今回はガチガチの西部劇の世界に蛇を登場させており、ガトリング砲やダイナマイトなどの西部劇の定番兵器を駆使して蛇たちを血祭りにあげていく様は実に楽しかった。CGも「パイソン」3部作に比べると格段にレベルアップしており、ちゃんと親ヘビが見栄えのする外見になっていたのには驚かされた。一方で「パイソン」3部作のおバカ路線はしっかり踏襲しており、目の悪い爺さんが蛇に襲われている男を助けようとして男の方を撃ち殺しちゃったり、全てが解決した直後に保安官があんまりな最期を遂げたりと、笑いどころには事欠かない。蛇退治に際して凝った作戦を考えるもアッサリ破綻し、結局ノーマルな倒し方をせざるを得なくなる──なんて、蛇の退治方法が独特だった「パイソン」3部作の裏をかいた展開もあるし、シリーズのファンなら非常に楽しめる作品である。
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