メガ・シャーク vs クロコザウルス         「評価 C」
メガ・シャークは生きていた! 北大西洋上の戦艦が、再び現れたヤツに襲われ沈没。サメ研究家のマコーミック大尉を除いて、全員が死亡するという惨事を招いた。一方、コンゴ民主共和国では、炭鉱で働いていた人々が全長数百メートルの巨大ワニ“クロコザウルス”に虐殺される事件が発生。それを聞いたハンターのナイジェルは、ただちに現地に赴き、死闘の末にクロコザウルスを生け捕りにした。彼はクロコザウルスを売り払って大金を得るべく、貨物船に積んで一路アメリカへと向かう。だがカリブ海に差し掛かったところで、船はメガ・シャークの攻撃を受けて撃沈。クロコザウルスは逃げ出してアメリカに上陸し、最悪の事態となってしまった。辛うじて生き永らえたナイジェルは、海洋大気庁のハッチンソン捜査官の要請により、マコーミック大尉とコンビを組んで事態の収拾に務めることに。そこでパナマ運河に2頭を誘き寄せてミサイルの雨を降らせるも、ヤツらの装甲は予想以上に強固で、仕留めるには至らなかった。運河を脱出した2頭は太平洋を渡り、ハワイの地で激闘を繰り広げる。マコーミックは最後の策として、海底火山を爆破して2頭をマグマの海に沈めようとした…。
あのメガ・シャークが新たなライバル“クロコザウルス”と全米を股にかけて戦う、「メガ・シャーク vs ジャイアントオクトパス」の続編。初登場のクロコザウルスは、ワニの巨体がウリのタイ映画「ジャイアントクロコダイル」よりも更に巨大な体躯をしており、ビルに覆いかぶさって破壊していく様はすごく痛快。序盤でアッサリ生け捕りにされたのは情けないが、全米各地に無数の卵を産み落とし(オスは何処にいるんだろう)、我が子を守るためならメガ・シャークも怖くないという肝っ玉母さんぶりが魅力的だった。一方のメガ・シャークは戦艦を次々沈没させたり、飛んできた魚雷を難なくキャッチして飲み込んでしまったりと、相変わらずの無双の強さを見せつける。ただ陸地における破壊担当がクロコザウルスに譲られたおかげで、メガ・シャーク自身の破壊シーンは少なめ。サメ映画としては前作より物足りない印象だ。
そんな本作、やっぱり前作同様に水中の戦闘シーンの見づらさが大きなネックとなっていた。暗黒の深海で2つの影が激突しているのは分かるのだが、状況がどのような風に進展しているのかはろくに判別できない。またクロコザウルスの子どもたちも海中を泳ぎ回っているはずなのに、彼らの姿を判別できるのは海底火山が爆発した僅か一瞬だけというのも寂しい限りだった。作中で一度だけ、クロコザウルスがメガ・シャークを海から引きずり出して陸上戦に持ち込むシーンが存在し、そちらは非常に見やすい上に迫力満点なだけに、水中戦の不出来はどうにかならないものかと思えてしょうがなかった。
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