シャークトパス            「評価 C」
BW社のサンズは、遺伝子操作によって恐るべき生物兵器"S-11"を作り上げた。サメの上半身にタコの触手をもったハイブリッド生物で、首につけた制御装置で自在に操作できるという優れ物だ。早速サンズは海軍中佐を招き、プエルトリコのビーチでS-11の操作テストを実施した。ところがテストの最中、事故で制御装置が外れたから大変だ。たちまちS-11は己が本能に従って泳ぎ出し、無慈悲な殺戮を開始した。そこでサンズはS-11を追跡捕獲するために、プエルトバヤルタへ赴き、元研究員のアンディを呼び寄せた。アンディは多額の報酬が貰えるというので、勇んで捕獲作戦に乗り出す。だが犠牲者は増える一方だというのに、サンズはあくまで捕獲にこだわり続ける。そんな彼の姿勢に、アンディはおろか、サンズの娘ニコールまで嫌気が差していった…。
アイツが帰ってきた! 「死神ジョーズ 戦慄の血しぶき」で観る者全員を唖然とさせた珍モンスター“タコザメ”が、映画界に奇跡のカムバックを成し遂げた! まあ作品自体は「死神ジョーズ」とは何の繋がりもないんだが、「死神ジョーズ」では最後まで全体像が分からずじまいだったタコザメが、本作では拙いCGながらもハッキリ全体像を見せてくれるから嬉しい限り。本当にサメの下半身がタコと化しており、触手を規則正しく動かして泳ぐ様は何とも衝撃的だ。「死神ジョーズ」で爆笑した身としては、只管にテンションが上がるばかりだった。
だがストーリーまでイカレていた「死神ジョーズ」に比べると、本作のストーリーは平凡そのものなのが悲しいところだ。科学者が怪物の捕獲を訴えるために犠牲者が増えていくパターンを何のヒネリもなく踏襲しているし、主人公のアンディたちのドラマもあって無きがごとし。相変わらずタコザメのインパクトは凄まじいものがあったが、サメ映画としては凡作の域を出ない作品である。
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