ダイナクロコ vs スーパーゲイター       「評価 C」
ハワイのカウアイ島。この美しい楽園で、ドレイク産業の研究所では恐るべき研究が行われていた。遺伝子操作によって2頭の巨大ワニ、ダイナクロコとスーパーゲイターを作り出したのである。だが凶暴すぎる奴らは、研究所を破壊して逃走。森の中でイチャイチャしている男女を、写真撮影でイチャイチャしている男女を、ホテルのジャグジーでイチャイチャしている男女を、競い合うように食い殺していく。ドレイク産業の実態を探っていた政府調査官のポールは、この2大モンスターを倒すために作戦を立てた。島の奥地にある廃工場に2頭を誘き寄せ、対決させて共倒れを狙おうというのだ。早速ポールは、自然保護官のキャシディ、ワニハンターのケイジャンの協力のもと、作戦を実行に移した…。
「ディノクロコ」のダイナクロコと、「ダイナソーフィールド SATSURIKUSHA」のスーパーゲイター。ロジャー・コーマン製作の2大ワニが激突する、ワニ映画ファン垂涎のドリームマッチ作品。ダイナクロコは2足歩行でのしのし歩き、銃も手榴弾も物ともしないタフさがウリ。スーパーゲイターは地面を這いながら物凄いスピードで移動する機動性がウリ。そんな両者がそれぞれの個性を活かしながら、かつての主役作のように人間たちを食い殺していくのはまさしく痛快だった。特にスーパーゲイターは、滝つぼに佇んでいた男を一瞬で食い殺すカットといい、撮影していたカメラマンを真横から食いさらうカットといい、スピードを強調した演出がされて魅力を高めていた。しかしこの映画、ビデオ作品だったオリジナル2本と違い、TVムービーなのが残念だった。おかげで異様なまでに流血が少なく、恐怖感が半減していたのだ。メインとなるワニ合戦も、何の工夫もないカメラワークが迫力を削いでおり、いまいち盛り上がりに欠ける。2大ワニの復活は非常に嬉しかったが、作品自体の面白さはそれぞれのオリジナルに遠く及ばない出来だった。
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