キラー・ゲーター 「評価 D」
ルイジアナの湿地帯では、住民が姿を消し、ちぎれた手足となって発見される事件が続発していた。現場には見たこともない巨大な歯が残されており、保安官のティムたちは頭を抱えるばかり。そんな中、ツアー会社を営んでいたパピーも忽然と姿を消し、娘のローラが急遽ルイジアナに帰って、会社の仕事を引き継ぐことになった。ある日、一組のカップルからツアーの申し込みがあり、ローラはボートで夕陽の綺麗な場所へと連れて行こうとした。だがその途中、彼女たちは驚くべき光景を目の当たりにする。怪しげな2人の男が、パピーを簀巻きにして沼に落とし、巨大ワニの餌にしていたのだ。ローラたちは慌てて逃げようとしたが敢え無く捕まり、彼らの小屋に監禁されてしまう。そして彼女たちの前に、事件の黒幕である元夫の科学者チャールズが現れた。彼は自らの研究により、絶滅した古代ワニ“プリオザウルス”を現代に蘇らせた。プリオザウルスは近隣の住民たちを食い殺してはモリモリ成長する。しかしプリオザウルスが卵を産んで繁殖するには、淡水と海水が絶妙なバランスで入り混じった汽水域でなければならない。そこでチャールズはルイジアナの湿地帯の水を調べたところ、パピーの所有している湿地の水が最適だったので、湿地を自由に使うためにパピーを手にかけたのである。真相を知ったローラたちは何とか小屋から逃げ出すと、保安官ティムと協力して、ワニの繁殖を阻止すべく動き出した…。
「アウトブレイクX」「キラースネーク」のアミル・ヴァルニアによる巨大ワニパニック。本作に出てくるプリオザウルスは、やたらと目が大きく、まるで70年代のゴジラみたいなチャーミングな顔をしているのが特徴的。全長15メートルの凶暴なワニという設定なのに、水中で泳ぐカットなんかでその御尊顔が出てくると気持ちが和んでしまい、作品の緊迫感を一気に削ぎ落としていた。ワニの襲撃シーンも全然拘りの見えない平凡なものばかりで、殺害手口が凝りに凝っていた「キラースネーク」と比べると大きく見劣りしてしまう。ワニとの決着をつけたのが意外すぎる人物だった点ぐらいしか評価できない、あまりにも凡庸な作品だった。
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