ニンジャU 修羅ノ章           「評価 B」
甲賀忍者チョウ・オオサカは、敵対するニンジャ勢力との戦いに明け暮れる日々を過ごしていた。ところがある日、彼が外出している隙を狙い、対立するニンジャたちが東京の自宅を急襲。帰宅したチョウは、無惨な姿に変わり果てた妻や子供を目の当たりにしてひどく悲しみ、ニンジャとしての己を捨て去る決意を固めた。それから9年後、チョウは甲賀忍者の同門ブレイデンの誘いにより、ニューヨークで美術商を営んでいた。幸いにも仕事は好調で、このたび日本人形のギャラリーを新設することが決まり、彼の生活は平穏無事に過ぎていくかに思われた。そんな中、ニューヨークではマフィアの構成員たちが次々と暗殺される事件が発生。彼らは皆、手裏剣や吹き矢で殺されており、捜査協力を頼まれたチョウは、これらの殺人はニンジャによるものではないかと考えた。するとその直後、ギャラリーの日本人形が、マフィアの手の者によって根こそぎ盗まれた。更に続けて、チョウの母親がニンジャと思われる者に殺害され、息子ケーンは行方不明になってしまう。突然の不幸の連続にチョウが愕然となっていると、ブレイデンの部下キャサリンから、密告の電話が掛かってきた。なんとブレイデンは、チョウが仕入れた日本人形の中にヘロインを詰めて密輸を行っていたというのだ。しかしそのヘロインをマフィアに売りつけようとしたところ、交渉は決裂。ブレイデンはニンジャに扮してマフィアの構成員を次々と殺害し、マフィアを服従させようとした。だがふとギャラリーに来てみると、日本人形は全てマフィアに奪われていた。しかも帰ろうとしたところをチョウの母親に取り押さえられたブレイデンは、彼女を殺害して逃げようとしたものの、今度はその現場をケーンに見られてしまう。そこでブレイデンはキャサリンを使ってケーンを誘拐し、自分たちのアジトに監禁したのである。全ての真相を知ったチョウは、息子を救うため、そして、自分を裏切った友人に裁きを下すため、9年ぶりに忍装束に身を包み、決戦の場へと赴いた…。
ショー・コスギ主演の大ヒットニンジャ映画「燃えよNINJA」のシリーズ第2弾。ショー・コスギのアクションは前作以上に冴え渡っており、冒頭のニンジャ軍団との乱戦シーンや、塀を次々とジャンプで飛び越しながらマフィアの車を追いかけるシーンなど、生身のアクションによる見せ場が充実していて非常に楽しめる内容だった。クライマックスにおけるブレイデンとの血斗も、正座して土下座してから戦闘に突入したのは腰砕けだったが、刀・手裏剣・鎌・槍と、互いにそれぞれ武器を変えながら戦っていく様子は観ていて実に面白く、仏作って魂入れずなニンジャ映画では到底味わえないような素晴らしい興奮を呼び覚ましてくれた。また本作、ショー・コスギ以外にも、ケーンが悪ガキたち相手に体術を披露したり、チョウの母親がバク転で軽快に移動しながら鎖分銅や吹き矢でブレイデン相手に善戦したりと、脇役たちのアクションが充実していたのも印象的。ことアクションに於いてはシリーズ随一の出来と言ってもいいだろう。
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