カルト劇団 血と凌辱の喝采 「評価 D」
とある晩、トミーとトレイシーはデート中にガス欠になり、電話を借りるため近くの建物にやってきた。ドアを開けると、中からはピンク&オカッパ髪のオカマが。スパークルと名乗るオカマに案内されて建物に入ると、そこは知的障害者や奇形人間が集う、怪しげなクラブだった。2人は店の電話を借りたが、何故か電話は繋がらない。これでは家に帰ることもできないので、「今日はこの店で至高の快楽の虜になろう」というスパークルの誘いに乗り、クラブで一夜を明かすことにした。丸々太った娼婦や禿げ頭の知的障害者たちとの乱交パーティーに参加し、存分に快楽を貪る2人。ところが乱交が一段落すると、スパークルは"儀式”と称し、トレイシーを寝台に縛り付けた。そして電動ノコギリを取り出すと、彼女の体をアッサリ切断したのである。突然の恋人の死を目の当たりにし、泣き叫ぶトミー。しかし血と陵辱の夜は、まだまだ始まったばかりだった…。
ノーマルな男女2人が、奇形に肥満に知恵遅れといったアブノーマルな人間たちとのプレイを通じて新しい世界に目覚めるハードポルノ映画。ストーリーなんて有って無きが如し、ひたすら変態エロシーンが連続する内容であり、初っ端からいきなり「肥満女性&6つの乳房をもつ奇形女性との3P」という強烈極まりない映像で圧倒させてくれる。その次に出てくるトレイシーと知的障害者とのセックスも、アンダーグラウンドな舞台設定も相俟って背徳感満載で楽しめた。ところがこの映画、面白いのはここまでだった。その後の処刑シーンはインパクトに欠ける出来だし、お次のシャム双生児とトミーとの情交場面は、シャム双生児がどう見ても分離しているので興醒めさせられる。その上スパークルの茶番とも言えるマジックショーの後、手品のアシスタントと男性客とのノーマルなエロシーンがやたら長く続くとあっては、前半で高ぶった気持ちもすっかり冷え切ってしまったのである。後半になるにつれてどんどん盛り下がっていく、非常に残念な作品だった。
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