女子高生ミステリー・ナイト 「評価 D」
ダグラス寮制高校で勉強していた女子高生ジェーンは、卒業の3日前、マクエヴォイ寮の自分の部屋で首を吊って死んだ。部屋に遺書らしきものは残されておらず、親友のコートニーや恋人のブレットは、大切な人の突然の死にただ嘆くばかりだった。それから17年後、コートニーは彼女の死を題材にしたミステリー小説を執筆し、ベストセラー作家になっていた。そして高校の同窓会が開かれた折、彼女は、ブレットの父であるラムジー校長の勧めにより、ダグラス寮制高校の教師兼マクエヴォイ寮の管理人として迎え入れられた。ところがマクエヴォイ寮にやって来たコートニーは、驚くべきものを目にした。かつてジェーンが暮らし、首を吊った部屋に、ジェーンと瓜二つのローレルという女子高生が住んでいたのだ。ちょうどジェーンが死んだ日に生まれたローレルは、外見から口癖、そして書く小説の内容まで、ジェーンのそれと完全に一致していた。果たして彼女は何者なのか。コートニーは、再会したブレットと共にこの謎を解き明かそうとするが…。
アルバトロス・フィルムの女子高生シリーズ第六弾は、全寮制の高校を舞台にしたミステリーだ。アルバトロス・フィルムでは「先読み不可能!」と宣伝していたので、どれほど意外な結末で驚かせてくれるのかと思って期待していたら、確かに意外な真相が待ち受けていた。と言うより、映画を観ている中で一度は考えるものの、あまりにも無理があるので「それはないだろう」と思ったことが、モロに真相として出てきたので仰天させられたのである。しかも本作、真相が明らかにされると、諸々の無理のある点についてろくに説明がされることがないまま、犯人との対決に突入し、そしてラストを迎えてしまう。なので映画を観終わった後は、謎が解けてスッキリした感覚ではなく、「コートニーは事件の前日までジェーンに会っていた筈なのに、彼女の身に生じていた予兆に気づいていないのは明らかにおかしい」とか、「ジェーンとローレルの小説の内容が一致していた原因について説明不足だ」とか、解き明かされない謎に対するモヤモヤとした感覚ばかり味わわされる羽目になったのだ。
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