メテオ2 地球が崩壊する日         「評価 D」
リーマン博士の遺したデータにより、米軍は見事巨大隕石を爆破した。ところが破壊した巨大隕石の陰には、更に大きな質量の隕石が潜んでいたのである。それを知った対策本部のブラッサー将軍は再びミサイルを隕石に撃ち込もうとするが、既に流星群の迎撃のために大量のミサイルを使っていたせいで、必要な分のミサイルが足りないことが判明した。そこでブラッター将軍はミサイルを掻き集めるため、各国の政府に協力を要請した。一方、いち早く第二の巨大隕石の存在に気づいていたイモジェンは、隕石の被害を免れるためのミサイルの爆破座標を割り出し、そのデータを対策本部に知らせようとした。しかし乗っていた車が事故で崖下に転落したために、彼女はアメリカ南部の広大な荒野を、電話を求めて彷徨うことになったのだ…。
結局最後までスケール感に乏しいままだった、天体衝突TVムービーの完結編。ジャックがカルを追跡していたところ、町に向かっていたイモジェンを拾い、更にカルとの対決の場には助っ人としてジャックの父の保安官が駆けつけ──と、メインエピソードにサブエピソードが次々と合流していく後半の流れには「おおっ」と感じるところがあったが、何故かラスのエピソードだけは本筋に合流することなく終了したので腰砕けだった。しかもこんな風に期待を盛り上げるだけ盛り上げておいてそれを裏切る展開が、本作には幾つもあるから困りもの。原発に隕石が落下するという重大事故が発生するが、「幸い原子炉には落ちていなかったので、放射能漏れは無かった」というパニック映画らしからぬ平和的オチがついてガックリさせる。暴徒と化す人々を目の当たりにしたイモジェンは「こんな人間たちを救うことに価値はあるのか」と悩むが、それについて何のフォローもされないまま次の展開に進んでいく。ハッピーエンドに集約させるために諸々のイベントを強引に解決させており、この脚本の粗雑さはとても評価できるものではなかった。
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