アナコンダ4           「評価 D」
製薬会社ウェクセル・ホールによる、不死の蘭を使った若返り薬の研究は、施設を東欧のカルパチア山脈に移して、密かに続けられていた。ところが薬がいよいよ完成するという段階になって、現地で研究をしていた者が薬の影響で巨大化したアナコンダに食われて死亡するというトラブルが発生した。それによって現地との連絡が途絶えたウェクセル・ホール社は、研究員が薬を持って逃亡したのではないかと疑い、ユージーンたち戦闘のプロを刺客として送り込む。一方、ウェクセル・ホールと袂を分かったアマンダもまた、不死の蘭の研究をやめさせるためにカルパチア山脈へと来ていた。しかし彼女やユージーンたちが研究施設についた時、既にその周辺一帯は巨大アナコンダが他の生物を貪り食らうデンジャラスゾーンと化していたのである…。
今度は東欧に戦いの場を移して…とは言うものの、大半の場面は「3」と同じような山林地帯が舞台なので、あまり目新しさは感じられない「アナコンダ」シリーズの4作目。今回は若返りの薬の研究が進んだこともあって、モルモット役のアナコンダがこれまでとは比べ物にならないほどに強化されていた。非常に強力な回復力を身につけ、なんと頭部を爆破されても瞬く間に再生して反撃してくるのだ。さすが「不死の蘭」の名は伊達じゃないということか。こんな凄まじいパワーアップをしている故、本作はたとえアナコンダが一匹しかいなくても十分すぎるほどの存在感があった。
一方でこの映画、「車が横転してアナコンダに追い詰められる」、「無線機を落としたせいで応答がない」など、前作と全く同じシチュエーションが数多く存在したのが気にかかった。これに加えて主な舞台が前作と同じ山林地帯であり、アナコンダの倒し方が平凡で爽快感に欠けるのも同じだから、本作はアナコンダが強化されているにもかかわらず、まるで前作の焼き直しを観ているような気分にさせられるのだ。総じて見ると、前作と大して変わらない印象の凡作だった。
ただ焼き直しと言えど、前作にあった「爆弾で自爆してアナコンダを道連れにする」場面を逆手に取り、「アナコンダに追い詰められる→死を覚悟し、目を閉じて手榴弾のピンを抜く→目を開ける→アナコンダは遠くに去っている→独りで爆死」なんてシークエンスが用意されていたのには爆笑させられた。
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