ディープ・インパクト2008 「評価 D」
コロラド州の小さな田舎町、コットンウッド。町長のアナは半年前に息子を失ったショックから未だ立ち直ることができず、近々町長職を辞任し、シカゴに引っ越すことを決めていた。しかしそんな折、宇宙から飛来した隕石群が全米各地を襲った。コットンウッドも被害を免れることはできず、町の至る場所で建物が崩れて怪我人が続出するという騒ぎに。更に町と外界とを繋ぐ主要道路が隕石によって通行不能となり、コットンウッドは助けを呼ぶにも呼べない陸の孤島と化してしまった。この緊急事態に直面したアナは、町長としての責任を果たすべく町中を奔走する。だがその頃、彼女たち住民の懸命な苦労をあざ笑うかのように、巨大な隕石がコロラド州めがけて接近しつつあった…。
1つの田舎町に焦点を絞って大規模な惨事を綴った、「メテオ1999」みたいなアプローチの天体パニック映画。冒頭で隕石による大規模な破壊描写こそあれど、その後はいくら隕石が降ってきても、問題となるのはガス漏れや停電や倒木など、別に地震映画でもいいんじゃないかと思いたくなるほどにスケール感に乏しい二次災害ばかりだったのには「メテオ1999」同様ゲンナリさせられた。巨大隕石が接近してくるクライマックスも拙いVFXのせいで盛り上げに欠け、陳腐な印象になっていたのは辛いところだ。ただ本作は「メテオ1999」と違い、町祭りといったパニック映画の定番要素が排除されている他、救助活動を妨げるような悪役も存在せず、災害に立ち向かうために団結する住民の姿だけが純粋に描かれるので、映画としてのまとまりはぐっと良い物になっていた。
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