アナコンダ・アイランド       「評価 C」
ユニバーサルバイオテック社のコリンズ博士は、ツノメクサリヘビの毒を利用してガンの治療薬を開発していた。しかしある時、遺伝子操作で毒の量を増やした蛇たちが研究施設から逃げ出し、近くの島の住人を襲い始めたとの報告が入ってきた。コリンズ博士は警備チーム主任のスタッフェンと共に、速やかに事態を収拾するために現地へと向かう。だが島に到着しても、スタッフェンたちは蛇の駆除に積極的ではなかった。実はこの事件の裏には、会社の恐ろしい陰謀が関わっていたのである…。
「アナコンダ・アイランド」という邦題に反してアナコンダは1カットも登場しない、RHI社製作の蛇映画。遺伝子改造された蛇という設定から、ごく僅かな住民しかいない孤島という作品舞台、そして急いで事態を打開しないと軍の戦闘機が島を爆破するというクライマックスの盛り上げ方まで、どこを切っても強い既視感に襲われてしまう、極めて個性の薄い内容だった。その平凡さは作品の顔であるツノメクサリヘビについても同様で、こいつは遺伝子改造をして毒を増やしているという触れ込みの割には、毒の恐ろしさについての描写が並の蛇映画と大差ない。更にVFXが稚拙なために地面を這う蛇の大群の様子がまるで見栄えがせず、蛇に絡んだ場面で印象に残るところといったら、せいぜい電飾をつけた車で蛇たちをひきつけ、その間に港へ移動するシークエンスぐらいのものだった。一応無難に楽しむことができる出来ではあるので評価はCだが、本作を見る時は大きな見せ場を期待しない方が賢明だろう。
蛇映画一覧へ
TOP PAGE