殺戮炎獣 デッド・キャンプ 「評価 C」
インディアンの末裔ケインが管理するキャンプ場。ここでは数年前、納屋に入った青年が全身火だるまになった後、忽然と姿を消すという奇怪な事件が起こっていた。そして現在、青年の妹ローラは友人たちを招待し、再びそのキャンプ場を訪れた。「納屋に近づくな」としつこく忠告してくるケインに顔をしかめながらも、休日を謳歌する若者たち。だがそんな中、密かに納屋に入った若者の一人が、ロープで首を締められて殺された。実はキャンプ場には異界より召喚された“殺戮炎獣”なる怪人物が潜んでおり、訪れた若者たちを次々と殺していったのである…。
「男が火だるまになる事件があったキャンプ場」という舞台設定が「バーニング」を彷彿とさせる殺人鬼映画。本作の主役である殺戮炎獣は、その名が示す通り獣のような唸り声をあげるのが特徴。銃で撃たれても平気な肉体をしており、キャンプを楽しむ若者たちを、ポールに串刺しにしたり、顔面を火に押し付けてこんがり焼いたり、首をもいだり、感電させたり、剥製の鹿の角に串刺しにしたりと、様々な手口で殺害していく。このように殺害方法のバリエーションが多様なのは見ていて楽しいのだが、ハサミ一本を駆使して色々な惨殺シーンを見せていた「バーニング」のバンボロと比べると、殺人鬼のキャラクター性という点においては見劣りしてしまった。吊り上げた若者の腹から内臓を取り出すカットなど、残虐描写は割と頑張っているのだが、良くも悪くも平凡な印象の拭えない映画だ。
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