ゾンビドローム 「評価 B」
麻薬捜査官のエディは、捜査中に消息を絶った同僚のマイクを追って、町を調べ回っていた。しかしその途中、彼は全身ケロイドのヤク中たちに襲われる。実はディーラーのサムが広めている新種のドラッグ“オゾン”は、人間をゾンビへと変えてしまう悪魔の薬だった。ゾンビの群れから逃げ回るエディだが、やがて彼は自身の体がゾンビに変化していく幻覚に襲われる。オゾンは知らず知らずの内に、エディの体をも蝕んでいたのである…。
ウンベルト・レンツィの「ナイトメア・シティ」とは何の関係もない、「ターミネーターX」のJ.R.ブックウォーターが94年に監督した自主制作映画。支離滅裂なストーリーと陳腐な特殊効果がインディーズ臭をプンプンに漂わせているものの、こと特殊メイクに関しては素晴らしいの一言だ。シンプルなケロイドゾンビの他に、目に蛆虫を湧かせた「サンゲリア」のようなゾンビ、全身がブヨブヨに腫れあがった「悪魔の毒々モンスター」のようなゾンビ、全身の体液を失った「バタリアン」のタールマンのようなゾンビなど、多種多彩なゾンビが巧みなメイクで作られていて楽しませてくれる。もちろんゴア描写も充実しており、ゾンビのチョップで手首が切断されて血飛沫があがったり、警察官が車に轢かれて頭をペシャンコにされたり、といった感じで、ストーリー上の要不要にかかわらず大量の凄惨シーンが盛り込まれていた。グロテスクな描写だけを目当てに見るならば、きっと満足のいくことだろう。
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