スペース・レイダース 「評価 D」
遥かな宇宙の果て。砂漠の惑星のエアポートで遊んでいたピーター少年は、ひょんなことから海賊団スペースレイダースが奪い取った宇宙船に乗ってしまい、彼らと共に大宇宙を旅することになった。途方に暮れるピーターだったが、海賊団の首領ホークが必ず元の惑星に帰してくれることを約束してくれたので、ひとまずは安堵した。しかし広大な宇宙には様々な危険が付き纏う。政府軍の戦闘機、人攫い、ロボット軍団など、様々な敵が彼らを待ちうけていたのだ…。
「スターウォーズ」3部作が完結した1983年。ロジャー・コーマンが「まだスペースオペラは売れるはずだ!」と、「宇宙の7人」のミニチュア撮影とテーマ曲を流用してでっち上げた、大変ローコストなSFアドベンチャー。「宇宙海賊と一緒に宇宙を股にかけた大冒険」というプロットだけを見ると、いかにも少年心をくすぐるロマン溢れた作品のように思えるが、実際のストーリーは宇宙海賊のメンバーが次々と死亡、しかも全員ピーターの目の前で死んでいくという、少年の夢を叶えるどころか下手したらトラウマを植えつけかねない悲惨極まりない内容だった。おまけにこのピーター少年、勝手にスペースレイダースから離れて勝手にピンチに陥るという典型的なトラブルメーカーで、どうにも感情移入しがたい。そんな彼を救出するためにスペースレイダースの面々が死んでいくものだから、映画を観ていると虚しさがこみ上げてしょうがなかった。
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