勇者の拳          「評価 D」
アメリカのとある町では、2つのカラテ勢力が並立していた。1つは黒帯のデビーを中心とする、善良な市民によるカラテ集団。そしてもう1つは、悪党バッド・ハートを中心とする、チンピラたちによるカラテ集団だ。町では毎日のようにバッド・ハートの弟子たちが悪事を行い、それをデビーや弟子のサンバーが正義のカラテで懲らしめていた。とそんな時、町でカラテの大会が開かれることになった。日ごろの対立に決着をつけようと、躍起になるデビーとハート。ところが大会当日、サンバーが何者かに襲撃されるという事件が発生した。デビーは事件をハートの仕業と考え、怒りに燃える。慌てて会場から逃げ出すハート。2人は街中でカーチェイスやバイクチェイスを行った挙句、町外れの森林地帯で戦い始める。しかし襲撃事件の真相は、意外なところにあった…。
「ミミズバーガー」のミミビデオが世に放った、スーパーカラテムービー。ごく普通の空手の試合から、棒術を使った多人数相手の戦い、武器を持った相手との戦いなど、カラテを駆使した戦闘シーンが存分に用意されている。しかし主演のボブ・チャネイ以外はろくにアクションができていないから、戦闘シーンがまるで様になっていなかったのは厳しいところ。ストーリーも長い時間を割いてデビーとハートの因縁が描かれる割には、ラストの決戦が誤解によるものだということが予め観客に示されるために盛り上がりに乏しい。ベトナム帰りのイカレ野郎フェンダー君が勝手にストーリーを引っ掻き回してアッサリ退場したのもいまいち意図が掴めず、どうにも評価しがたい作品だった。
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