プテロドン 零式戦闘機VS翼竜軍団 「評価 B」
第二次世界大戦中の太平洋上の孤島。日本軍が塹壕を掘っていたところ、島の地下に空洞があるのを発見した。そこで中を調べてみたところ、巨大な卵が幾つも発見された。その頃、マックス率いる米軍婦人空輸部隊は軍の上層部の命令で、謎の貨物をB29で空輸する任を請け負った。しかし太平洋上を移動していた時、謎の飛行物体と接触し、機体は損傷。近くの島に不時着せざるを得なくなった。無事島に着陸した一行は、周辺を探索し、日本軍の基地を発見する。だが基地は荒れ果て、僅か三人の日本兵を除いて誰も生存していないという状況だった。不審に思うマックスたち。とその時、上空より謎の翼竜が颯爽と姿を現し、彼らに襲いかかった。地下空洞に潜んでいた翼竜プテロドンの大群が、島を占領していたのである…。
「フロムデプス」や「ドラゴンストーム」などでアニメーションを担当していたケヴィン・ジェンドルーが製作した、モンスターアクション映画。やはりモンスターの動きに携わってきた人間が製作の中心にいたからなのか、本作は体当たりぐらいしか攻撃手段が無いプテロドンが、演出によって物凄く魅力的なモンスターとなっていたのが印象的だった。特に上空から急降下してきて零戦を真っ二つにする場面なんかは、スピード感に溢れていて興奮モノ。一方それに立ち向かうB29やゼロ戦は、「スカイ・キャプテン」あたりを髣髴とさせる柔らかい質感で描かれており、古めかしさを醸し出していたのも忘れ難い。
また本作では日本兵が登場するわけだが、日本兵たちが話す日本語はみんなカタコト(もちろん日本語の字幕が付く)だったり、ガソリンが入っているドラム缶には御丁寧に「燃料」と白ペンキで書いてあったりと、そこかしこで変な日本文化が垣間見えたのはインチキ日本文化好きとしてはたまらないものがあった。ただし日本兵の台詞については、途中から仲間内の会話でも英語ばかり喋るようになり、味のある日本語を楽しめなくなったのは残念でならなかった。
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