U.M.A. レイク・プラシッド2 「評価 C」
メイン州のブラック湖。この地ではかつて老婆の飼育していたクロコダイルによって何人もの死者が出たが、ワニ好きオヤジたちの活躍によって事件は収束した。ところが現在、他界した老婆に代わってその姉がクロコダイルの飼育を引き継いでおり、増殖したクロコダイルたちが再び人間を襲い始めたのである。事件を知った保安官のフランクは科学者である元妻エマと共にクロコダイルを退治しようとするが、ワニを飼育している老婆が捜査に非協力的なため、事態は思わぬ方向に進展する…。
ここ最近、ワニ映画業界が俄かに活気づいている。この一年間で「グリード」「ディノクロコダイル」「ラプター」と、新作が続々リリースされているのだ。そしてそんなワニ映画バブル期において注目作と言えるのが、90年代最後のワニ映画「U.M.A. レイク・プラシッド」の正当な続編である本作だ。
本作は前作と違ってTVムービーなので、VFXの質はあまりよろしくない。水中からワニが這い出てくるシーンなど、要所要所でCG臭さが滲み出てしまっており、観ていても興奮を味わうことができないのだ。またクロコダイルの数が前作よりも増えたのはいいものの、そのために各クロコダイルが次々と呆気なく倒されていき、強さがあまり感じられなかったのもマイナス要因だ。
しかしこの映画、脚本のとぼけた味わいが前作と何ら変わっていなかったのは嬉しかった。老婆が生きた人間をワニのテリトリーに誘い込む方法はコントそのものだし、木から落ちた男が「なんだか柔らかい地面だなあ」と言ったらそこはワニの上だった──なんてまんまカートゥーンな場面もある。そしてクライマックスではカッコよく決め台詞を言ってワニを倒した……と思ったら実は死んでいなくて、結局何度も決め台詞を言う羽目になるなど、全編に亘って展開される脱力ネタは、前作が好きだった人間ならばきっと気に入ることだろう。
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