魔性のしたたり 屍ガールズ  「評価 C」
フランスのとある田舎町。牛乳を飲んだ三人の女性が次々と吐き気を催しては倒れ、死亡するという事件が発生した。住民たちはこれを公害によるものと考え、すかさず町の化学工場へと疑いの目を向ける。これに焦った工場のアルファン社長は原因究明を急ぐが、その裏では秘書のブリジットが何やら怪しげな陰謀を進めていた。自然保護団体の男に依頼して謎の薬品をミルクのタンクに入れたり、眠っている社長と売春婦との情事の場面を撮影したり──。そんなある日のこと、工場と契約を結んでいた廃棄物の処理業者が、いつものように廃棄物の薬品を工場から持ち出していった。だがこの業者、実はとんだ食わせ者だった。彼は廃棄物を安全に処理などせず、料金だけ受け取って町の墓場へと捨てていたのである。しかも男の捨てた薬品が地面に染み込んだ時、墓場ではとんでもない事が発生した。汚染された牛乳を飲んで死んだはずの三人の女性が、醜い姿となって墓の中から這い出てきたのである…。
墓から出てきた三人の女が町の人間を殺して回る、フランス産のホラー映画。ラストで「この映画で見たことを決して他人に話さないでください」とテロップが流れることからも分かるように、終盤に用意された衝撃のどんでん返しが本作の肝だ。多すぎる登場人物を全然捌けておらず、途中から脚本はすっかり破綻していたのだが、たとえ矛盾だらけで突っ込み所が満載だったとしても、クライマックスで明かされる事件の真実には驚かずにはいられなかった。
そして本作、グロテスクな要素も結構充実しており、目玉潰しやペニス食い千切り、女性器串刺しといった残酷な殺害手口の他、妊婦の腹がパックリ割れて血みどろの胎児が飛び出すなんてショック場面まで用意されていて好感が持てた。
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