ギロチノイド 「評価 D」
映画プロデューサーであるゲリックの先祖は、300年前に魔女の怨みを買って殺されていた。そして現代、ゲリックはその惨劇の舞台となった家に役者やスタッフを招いてパーティーを開き、余興として催眠術ショーが行われることになった。ところがアンという女性に催眠術がかかった時、突然彼女は豹変し、剣を持って外へと飛び出した。帰ってきた彼女の手は血に染まっており、庭には女優の惨殺体が。その後もアンの周りの人物が変死する事件が続発し、不審を抱くゲリック。実は彼女の体には、怒れる魔女の怨霊が宿っていたのだ…。
稀代の怪作「人喰いエイリアン」の監督として一部で有名な、ノーマン・J・ウォーレンによるオカルトホラー。やはりストーリーは無茶苦茶で、なんで現代になって魔女が蘇ってきたのか、そして何故ゲリックの家族を優先的に殺さないのか、といったストーリーの根幹に関わる部分は全く明かされないまま映画は半ば唐突ぎみに終了する。よって細かいことは何も考えずに残酷描写を楽しむのが正しい観方と言えるだろう。
本作の殺害シーンは、剣でメッタ切り、串刺しにされてゴミ収集車の中へ、照明の下敷き、など結構バリエーションに富んでいるが、いまいち鮮烈さに乏しい。ただ作品のハイライトとなる、ガラス戸が落ちてきてギロチンのように首を切断するシーンは別格。シチュエーションが若干「オーメン」と被っているものの、首が完全に切断されていないところが嫌らしさを増加させており、なかなか趣深い味わいになっていたのだ。
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