キラー・トラック         「評価 D」
フランスの小さな村で、許されない事件が発生した。道を走っていたオートバイが村の少女を跳ね飛ばし、何処かへと逃亡したのだ。少女は死に、両親は悲しみに暮れる。するとそんな時、オートバイに乗った一人の男が村を訪れた。男は南に向かって旅をしている途中で、村で売春婦として蔑まれている女性マドレーヌと知り合い、関係を深めていく。ところが時期も時期なので住民たちに怪しまれ、彼は徹底して不当な扱いを受ける羽目に。頭を殴られ、バイクを壊され、挙句に事故まで起こされる。そんな村の横暴に耐えかねた男は、村から脱出しようとするが…。
クラウス・キンスキーが可哀想なライダーを演じている、79年製のフランス映画。通りすがりの男が村人たちにリンチされるだけの不条理な話をノロノロした切れのない演出で綴っており、観ていて何とも気の晴れない作品だった。主演のクラウス・キンスキーは相変わらずの存在感を放っているものの、今回は災難に遭う側なために怪演は控え目。お馴染みの異様なオーラを堪能できたのは、せいぜいガソリンスタンドの近くにいた幼女の顔をひたすら撫で回す場面ぐらいだった。
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