案山子男 オン・ザ・ビーチ     「評価 D」
新しい高校に編入してきたサムは、病弱な身でありながらも奨学金を得るために野球部へと入部した。ところがそこで待っていたのが、部長のマイクを始めとした先輩部員たちによる、野球部伝統の猛烈なシゴキ。しばらくの間はルームメイトのジャックに守ってもらったおかげでやり過ごすことができたが、ある夏の日、そのジャックが女と一緒に出かけて不在な時を見計らって、マイクたちはサムをトウモロコシ畑の案山子に縛り付け、そのままビーチへ遊びに行ってしまったのである。夏とは言え夜は底冷えし、サムの体調は瞬く間に悪化していく。そしてサムが気を失った瞬間、彼の怨念が案山子に宿り、新たなる案山子男が誕生してしまったのである。案山子男は何処からともなく取り出した刃物を手に、ビーチで遊ぶマイクたちに襲い掛かった…。
あの「案山子男」が、真夏のビーチで水着ギャル相手にウハウハザブーンするシリーズ第三弾。今回の案山子男は宿り主が死んでいない点が最大のウィークポイントで、サムの意識が戻ると活動を止めたり、サムに与えた電気ショックでダメージを受けたりと、かなり活動を制約された情けない奴として描かれている。そして今回はそれに併せてか、殺害の手口が平凡だったり、過激なゴアシーンが暗い映像のせいで衝撃性に乏しくなっていたりと、残酷描写も従来に比べて大人しめ。また「案山子男2」ほどにブチ切れた展開も見せず、終始極めて凡庸なホラー映画という印象。美女たちのお色気ぐらいしか見所のない作品だった。
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