宇宙の7人           「評価 C」
惑星アキーア。農耕民族たちが平和に暮らすこの星が、セイドア率いるマルモリ星の軍勢によって包囲された。彼らは惑星破壊砲で武装しており、もし七日間以内に忠誠を誓わなければアキーアを宇宙の塵に変えてしまうという。そこでアキーアの青年シャドは故郷を救うため、セイドアに立ち向かう戦士を集めようと宇宙に旅立っていった。シャドは長い旅の果て、機械類の扱いに長けたナネリア、西部劇かぶれのカウボーイ、セイドアに恨みを抱くトカゲ人間のケイマン、五位一体のクローン宇宙人ネスター、ニヒルな殺し屋ゲルト、好戦的な女闘士エクスミンと出会い、彼らと共にアキーアへと帰ってくる。かくして集まった7人の戦士はセイドア軍に果敢に立ち向かうが、相手の圧倒的な兵力を前に、一人また一人と倒れていった…。
「七人の侍」をモチーフにした「荒野の七人」を更にモチーフにして制作された、ロジャー・コーマン製作総指揮のスペースオペラ。脚本のバランスが悪く、前半の仲間集めがあっという間に終了するために七人の個性が出ていない一方、後半の戦闘はダラダラとした展開で見せ場が分散してしまっていた。七人がそれぞれ好き勝手な戦い方をして次々倒れていくのも、主人公達の間に結束が見られないという意味でモチーフの味が活かせていないように感じられた。しかしこの映画、ロジャー・コーマン作品の割にはミニチュアの出来が非常に良く出来ており、宇宙船同士の派手なドックファイトを何度も見れるのは嬉しかった。登場する各宇宙船のデザインも結構斬新で、その点では満足できた作品だ。
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