ブラッド・フィースト 血の祝祭日2  「評価 B」
フアド・ラムゼスによる連続殺人事件から数十年後、あのエスニック料理店が再び営業されることとなった。しかも親類から店を譲り受けたフアド3世の手によって。町の警官マイケルは彼に警戒した目を向けるが、そんなマイケルの心はいざ知らず、マイケルの婚約者ティファニーとその母は、近々催される結婚式の料理をこの店に依頼してしまった。フアド3世は人前でこそ正常な男を演じているが、やはり真の姿は暗黒の女神イシュタルの崇拝者。彼は今度こそ“血の晩餐”を成功させんと、町の女性たちを次々と殺し始めた…。
“スプラッターの祖”H.G.ルイスが72年の「血の魔術師」以来、実に30年ぶりに監督を務めた作品。ストーリーは前作「血の祝祭日」をそのまんまトレースしたような展開が続く上、終盤のグダグダさ加減まで前作と一緒なのであまり評価はできない。しかしH.G.ルイスの残酷描写に対する感性は30年というブランクがありながらも相変わらず冴え渡っており、こと人体破壊シーンに限っては出色の出来だった。左手を肉挽き機に突っ込んでミンチにし、腹の切れ込みに手を入れて内臓を掴み、頭の皮を剥いで脳味噌を取り出す。その鬼畜ぶりは前作を遥かに凌いでおり、たとえクラシカルな雰囲気が失われていても、作品全体に漂う恐怖感は少しも衰えていなかったのである。
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