ゲシュタポ卍女囚拷問 暗黒の大脱走「評価 D」
ドイツ政府の宣伝活動に携わっていたヘルガは、上層部と対立したことからスティルバーグの政治犯収容所へと左遷されてしまう。彼女は側近ジョンと共に、収容されている女囚を虐めることで憂さを晴らしていたが、ある時思わぬ出世のチャンスが訪れる。反乱軍の指揮官ボーゲルの娘、リズべスが収容所へと送られてきたのだ。リズべスを餌にしてボーゲルを捕らえれば、中央政府からも認められるに違いない。そこでヘルガはリズべスを手篭めにしようとするが、実はジョンがボーゲルの友人で、彼の手引きによってリズべスは収容所を抜け出してしまったのだ。慌ててヘルガは追っ手を放つものの、時すでに遅く、間もなく反乱軍と合流したリズべスが無数の兵士を率いて収容所へと戻ってきた…。
70年代、「ナチ女収容所 悪魔の生体実験」のヒットを受けて量産された女体拷問映画の一本。邦題に「女囚拷問」と付いている割には拷問場面なんてツマミ程度にしか存在せず、しかも拷問と言っても鞭で打ったり顔に水をかけたりといった極めて良心的(?)なレベルのものしか出てこない。その代わりに本作では、女囚が兵士にレイプされる、ヘルガが密かに自慰に耽るといったエロ要素が充実していたが、どのエロシーンも陰湿なムードとは程遠いので、ネチネチした拷問が目当ての人間にとっては到底満足のいくものではなかった。しかしこの映画、序盤の段階でナチスと反乱軍との対立構図を明確に示していたために、クライマックスの対決に向けてさほど違和感無く話が展開する点は良かった(でも戦闘シーンが在り物のフィルムの流用なのはいただけなかった)。
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