エクスターミネーター 「評価 C」
ベトナム帰りのジョン・イーストランドは、同じ部隊に所属していた黒人マイケルと共にニューヨークで平和な暮らしを送っていた。ところがある日、マイケルが街のチンピラたちによって全身麻痺の大怪我を負わされてしまう。ジョンは復讐心に燃え、ただちにベトナム仕込みの殺人技を駆使してチンピラどもを皆殺しにした。そしてこの事件を切っ掛けに、彼は街にはびこる悪党を一掃する影の処刑人“エクスターミネーター”となったのである。食肉業界のドンを、男娼の斡旋をしているオヤジを、変態議員を、巧みな手口で次々と惨殺していくジョン。しかしそんな彼を捕まえようと、CIAのショウ捜査官が密かに活動を開始していたのだ…。
「殺人サイボーグ リタリエイター」のロバート・ギンティが主演を務めるバイオレンス・アクション・シリーズの第一弾。ベトナム帰りの処刑人モノということで派手なアクションシーンが連発する痛快作かと思っていたが、実際は痛快さよりもむしろ陰険さの方が際立って感じられる作品だった。主人公のジョンは火炎放射器とアサルトライフルでチンピラたちを始末した後は、天井から吊るした上で挽肉機械にかけたり、鎖に縛り付けて全身を燃やしたりと、やたらとえげつない手段を使うようになる。これらの処刑シーンはバイオレンス加減こそ良かったのだが、ロバート・ギンティ自身がどう見てもヒーロー面ではない上、部屋に籠もってチマチマと弾丸を改造するなんて彼の根暗なイメージを倍化させるシーンまで用意されていたものだから、いくら殺されるのが物凄い悪党でもいまいちスッキリしなかったのである。
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