マインド・キラー 悪夢の第二生命体 「評価 D」
市の古文書保管を担当しているウォーレンは、女にモテないことを気に病んでいた。バーでナンパをしても誰も相手にしてくれず、新たに同僚になった美人司書のサンディを口説いても「同僚とはデートをしない主義」と敢え無く断られてしまった。ところがそんなある日、彼は地元の心理学者シャンドラの書いた論文を読んで、深い興味を覚えた。論文には脳の未知の領域を活性化させる方法が載っており、何でもそれを実践すれば物を自在に操れるようになるというのだ。ウォーレンは早速この方法を用いて自らの脳を活性化させてみたところ、人間の心までも自由に操れることが明らかになった。この能力さえあれば、金も女も思いのまま。彼の冴えない生活はたちまち幸せと栄光に覆われたものとなるはずだった。しかしウォーレンが能力を使うたび、その頭髪は抜け落ち、顔の形も奇妙に歪んでいく。彼の脳は活性化したために自らの意思を持つようになり、肉体から分離しようとしていたのである…。
超能力を得た青年の悲劇を描いたSFホラー。90分弱の映画なのに40分ぐらいまではウォーレンのパッとしない日常をダラダラ綴るだけで、とにかく退屈でならなかった。この話の冗漫さはウォーレンが超能力を使えるようになってからも相変わらずで、折角得た超能力をろくなことにしか活用できないウォーレンのボンクラぶりに終始ヤキモキされ通し。頭の変形したウォーレンのメイクや、ウォーレンの肉体を離れた脳味噌が「顔のない悪魔」ばりに床を這って他の人間に襲い掛かる姿といった、ビジュアル面での見所は結構あっただけに、ストーリーの不出来が惜しまれる作品だった。
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