新リバイアサン リフト 「評価 B」
NATOが所有する原子力潜水艦セイレーン1号が、ノルウェー沖の海溝にて消息を絶った。そこで艦の設計に携わったウィックはセイレーン2号のクルーたちと共に行方を追うが、いざセイレーン1号を発見すると、そこは未知の深海生物たちが蠢く異常空間だった。酸素を吸っては毒素を吐き出す海草、ヒトデのような形状をした凶悪な軟体生物、そしてクルーたちを執拗に狙う巨大イソギンチャク──。実はセイレーン1号では密かに生物兵器の開発が行われており、政府はその罪を免れるためにウィックたちに全ての責任を被せようと企んでいたのだ…。
「ブラッド・ピーセス 悪魔のチェーンソー」「スラッグス」のファン・ピケール・シモン監督が、80年代末の深海SFブームに乗って製作した一本。如何にも過剰なサービス精神がウリのシモン監督作らしく、人間ドラマやサスペンスなんかそっちのけで続々と新しいクリーチャーが登場してはクルーを襲うという、モンスター好きには堪らない内容となっていた。各クリーチャーたちのデザインもまた上々で、中でも巨大イソギンチャクの触手の動き具合は特筆モノ。クリーチャーの造形に反して特撮が貧相なのは残念だったが、怪物映画としては結構楽しめる作品だった。
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