悪魔のサバイバル      「評価 C」
スティーヴたちサバイバル・ゲームのチーム“ゼロ・ボーイズ”の面々は、ガールフレンドと楽しい休日を過ごすべく、近場の森へとピクニックに出かけた。そしてピクニックを終えて町に帰ろうとした時、森の中を女性の悲鳴が響き渡った。悲鳴の出所を探したところ、彼らはある一軒の家に辿りつく。家は綺麗に掃除されているが人の気配は無く、スティーヴたちは取り敢えずこの家で休むことにした。ところがこれが、世にも恐ろしいサバイバル・ゲームの幕開けだった。ボウガンやトラップを使って執拗に彼らを狙う、正体不明の殺人鬼集団。その存在に気づいたスティーヴたちは、持ち前の技術を駆使して殺人鬼の追撃を振り切ろうとするが…。
本作は基本的なストーリーラインこそ殺人鬼ホラーだが、サバイバル・チーム同士の対決というコンセプトからは戦争アクションの匂いも感じさせる。主人公らを狙う殺人鬼集団はこの手のホラーの殺人鬼にしては珍しくボウガンを使用する他、底に槍を仕掛けた落とし穴や、接近した相手を吊るし上げるロープなど、多彩なトラップを駆使して獲物を追い詰めるのが特徴だ。冷蔵庫に凍らせた生首を保存していたり、殺害の様子をビデオに録ったりと、殊更に陰湿な面が強調されており、また最後までその正体が一切明かされないのも不気味で良かった。しかしこのように殺人鬼たちが魅力的である一方、主人公側はあまりサバイバル・チームとしての凄味を発揮できず、せいぜい敵の罠を回避する程度だったのは味気ない。せめて主人公達がトラップで相手をやり込める展開ぐらいは観たかった。
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