人体寄生エイリアン ヘル・スウォーム 「評価 D」
刑事のビリーは謂れの無い罪で捕らえられ、やがて処刑された。しかし彼の死体は国家機関の秘密施設へと運び込まれ、蘇生措置を施される。この機関は地上征服を企む寄生生物“ネピリム”と戦っており、ビリーをその一員としてスカウトしようとしたのだ。ビリーは彼らのリーダーから、冤罪で逮捕されたのはネピリムの陰謀だったと聞かされ、組織に加わることを決める。だが一方でネピリムたちは人知れず活動を続け、大量の毒蜂をばら撒くことで人間を一掃する計画を実行に移そうとしていたのだ…。
人間の肉体を乗っ取る生物が、蜂を使って人類を攻撃しようとする。ボディ・スナッチャーと生物パニックを融合させたようなプロットだが、そもそも見えない恐怖がウリの前者と視覚的な恐怖がウリの後者とが馴染むはずもないだろう。結局このミスマッチな映画はどちらの魅力も活かせず、銃撃戦とカーチェイスに彩られた平凡なアクションものとなっていたのだ。身近な人間がネピリムに乗っ取られていたと判明する展開こそあれど、演出が淡々としているために恐怖感が湧いてこない。蜂の群れが人々を襲う様子は画面に一切出てこず、ただ蜂たちが去った後の村の惨状が映されるだけ。こんな肩透かしにも程がある作品だが、幸いアクションシーンの出来が悪くないのが救いとなっていた。
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