アサルトD           「評価 D」
ジニーは上官に反抗したことから軍を除隊され、刑務所の看守として働くことになった。ここから再起を図ろうと心に決める彼女だったが、着任した当日、胸に奇妙な紋様のタトゥーを入れた男が施設に収容された。彼は夜になると、体内から六茫星のペンダントを取り出して何やらブツブツと祈り始める。すると彼の体は、全身毛むくじゃらの魔物へと変貌を遂げたのである。どうやら囚人のルーマニアマフィアの男が言うには、この魔物は組織の掟を破った彼のことを始末に来たらしい。巻き添えを食らった看守や囚人が次々と死んでいく中、ジニーたちは何とか魔物から逃げ切ろうとするが…。
収容施設で看守と囚人が外敵と戦う話なので、「アサルト13」チックな邦題になったモンスターパニック。魔物は小さい角を生やした獣人みたいな外見で、巨大な手が印象的なシルエットは結構見栄えがした。しかし襲い掛かるときの描写が今一つ冴えず、妙に間延びした演出が魔物自体の魅力を落としている。牢屋の天井が少し力を入れただけで簡単に開いてしまったり、ガス室の周囲の壁があっと言う間に破れたりと、刑務所が設計者の正気を疑いたくなるほどに脆い作りだったのもジョークにしか感じられず、緊張感を削ぐばかりだった。
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