ミシガン・チェーンキラー      「評価 D」
学校で脳の構造について学んでいるニコールたちは、教授の計らいにより、ミシガン州の孤島にある彼の別荘で休暇を過ごすこととなった。初めは楽しく乱痴気騒ぎを繰り広げていた学生たちだったが、実はその島には緑色のパーカーを纏った恐るべき殺人鬼が潜んでいたのである。残忍な殺人鬼によって学生たちは次々と惨殺され、生き残ったニコールたちはその魔手から逃れようと島からの脱出を図った。ところが殺人鬼がそんな彼女らを見逃すはずもなく、執拗な追跡によって彼女らを次第に追い詰めていく。そしてニコールの首に殺人鬼のチェーンが巻きついた時、ある驚くべき事態が発生した…。
若者達が山小屋に出かけて不死身の殺人鬼に追い回される──というシチュエーションは「悪魔のいけにえ」よりも「13日の金曜日」シリーズからの影響を強く感じさせるのだが、ちょうど「テキサス・チェーンソー ビギニング」のDVDリリースが近かったのでこんな邦題にされてしまった作品。殺人鬼は黒い覆面を被った上にパーカーの帽子を被っただけのシンプルな外見で、十名近くいる若者たちをみんな異なった方法で殺害してくれるのが嬉しいところ。その手口も単純な刺殺や銃殺のみならず、罠にかけての肢体切断や、顔面踏み潰し、鍵穴越しに針金で眼球を串刺しといった割と凝ったものも見られ、平凡なプロットながらも殺人鬼映画として結構楽しめたのだ。しかし本作が面白かったのはクライマックスの直前までだった。その後のどんでん返しが何とも酷い内容で、作品全体の評価を大きく落としていたのである。
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