ニンジャ・コマンドー 地獄の戦車軍団 「評価 D」
シアーズ率いる悪のニンジャ軍団が、タイを根城に麻薬の密輸を行っていた。そこで国際麻薬取締局のリチャードは、元ニンジャのスティーブンや刑事のジェイ、そしてタイ陸軍と協力して、彼らのシンジケートを壊滅させんと動き出した。対するシアーズはリチャードを抹殺すべく次々と刺客を送り込むが、あらゆる格闘技に精通しているリチャードは彼らを尽く返り討ちにする。更にリチャードたちは組織の麻薬密輸計画を完膚なきまでに叩き潰し、また戦車隊を用いてニンジャ軍団の本部を滅ぼすことにも成功した。命からがら本部から逃げ出すシアーズだったが、そんな彼のもとに忍装束に着替えたリチャードが現れた…。
非常に大雑把な映画を作ることで知られるフィルマーク社によるニンジャ映画。戦車が出てきたり軍用ヘリが飛んだりと豪華な内容だがやはりプロットはズタズタで、スティーブンと女忍者との悲恋話が何時の間にか忘れ去られていたり、ストーリーの合間に唐突に戦闘シーンが織り込まれたり、「スティーブンの父親がニンジャ軍団の設立者」なんて因縁めいた設定がありながらスティーブンがクライマックスの戦いに影も形も現さなかったりと、実に散々な内容だった。またビデオの解説文には「アメリカ製ニンジャには今ひとつ欠けていたアクションのスピード感!」なんてことが作品のウリとして書かれているにもかかわらず、特にアクションにキレのある俳優は使われておらず、アメリカ製のニンジャ映画よりもスピード感で大きく劣っていたのは悲しいところ。だがクライマックスの忍術合戦では、敵忍者を地中に引きずり込むと地面に徐々に血が染み出していく演出が素晴らしい他、切断された手首がミサイルのように飛んでいく、手の甲から連発式ミサイルが飛び出す、倒されたニンジャがカエルに変身するといった超絶忍法が拝めたのは嬉しかった。
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