ウォッチャーズ2        「評価 C」
政府の「イソップ計画」のもと、遺伝子改造によって生物兵器の開発を行っていたアノダイン社。そして研究の結果として、言葉を理解する天才犬アインシュタインと残忍な殺戮生物アウトサイダーの二体が完成した。ところがある晩、動物愛護団体が研究所に侵入し、実験生物たちを次々と外へ逃がしてしまったのだ。ちょうどその頃、近くの道路では米兵ファーガソンを護送する軍用車が走っていた。しかし研究所を抜け出たアウトサイダーが襲い掛かってきたため、護送車の人間はファーガソンを除いて全滅。更に手錠に繋がれていたファーガソンも襲われそうになるが、同じく研究所を抜け出してきたアインシュタインが鍵を持ってきてくれたことにより、間一髪逃げ出すことができた。ところがその後、ファーガソンは他の兵を殺して脱走したと見なされ、全米で指名手配されてしまう。そこで彼はアインシュタインと一緒に各地を転々とするも、彼らが足跡を残した場所には決まってアウトサイダーによる襲撃事件が発生し、全てがファーガソンによる犯行と見なされる。アウトサイダーは兄弟であるアインシュタインを追いかけるように作られていたのだ。罪が重くなる一方のファーガソン。だがそんな中、彼はテレビのニュースで、一時的に匿ってもらっていた元妻サラがアウトサイダーに殺されたことを知った。ファーガソンは仇を討つため、アウトサイダーと対決することを決意する…。
前作のリメイク的な内容の、「ウォッチャーズ」三部作の第二弾。レトリバー犬のアインシュタインは相変わらずの天才犬ぶりを見せていたが、アウトサイダーを倒しに行くファーガソンに付いて行かず、最終決戦でも大して役に立たなかったため、どうにも影が薄い印象だった。逆にアウトサイダーは前作よりも露出が多くなっており、その外見も全身にヒダが付いた体に前方へ突き出ている口が特徴的。また生首を便器に放り込む残忍性や、鏡に映った自分の醜い姿を見てパニックを起こすメンタル面の弱さも盛り込まれ、クマの縫ぐるみを愛でる様子も前作以上にクローズアップされていて、「D.N.A.W」ほどではないにせよモンスターとしての魅力が増しているように感じられた。ストーリーは逃亡者的要素を活かせていなかったのが残念だが、モンスター映画としてはまずまず楽しめる作品だ。
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