キラー・クロコダイル 「評価 C」
カリブの美しい湿原帯が、放射性廃棄物の不法投棄によって汚染されている。そんな情報を入手したケビンたち環境保護団体の面々は、その証拠を掴むために現地を訪れた。ところがある晩、メンバーの一人が急に消息を絶ったかと思えば、後日死体となって河の中から発見されたのである。しかも付近では10メートル近くもの体長を誇るワニの姿が目撃されており、ケビンは放射性廃棄物の影響でワニが巨大化し、人を襲うようになったのではないかと考えた。初めはそんなワニを保護しようと主張していたケビンだったが、その後もメンバーが次々と殺されたことから意見を改め、ハンターのジョーと協力して巨大ワニの退治に乗り出した…。
ワニが主役の作品としては「アリゲーター」の次ぐらいに有名な、マカロニ製のモンスターパニック映画。放射能による怪物の巨大化、廃棄物の投棄を隠そうとする町の人間、怪物の保護を唱える環境保護団体──と、これでもかと言うくらいにお約束の設定が並べられており、しかも途中から廃棄物云々の話がまるで語られなくなる辺り、ストーリーとしての一貫性にも欠けるように感じられた。しかし本作、ハンターのジョーが、「(棚の肉を取って)何の肉だ?」なんて問いに「腹ペコなら喰え。答えを知りたいなら戻せ」と答えるといった小粋なやり取りといい、ワニの背中に立って何度も銛を突き刺すガッツといい、なかなか良い味わいを醸し出していた。またクライマックスにおけるワニの退治方法が、マカロニの本領発揮と言わんばかりの血みどろな演出で彩られていたのも好印象。ワニ映画が好きならばそこそこ楽しめる作品である。
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