怪人スワンプシング 「評価 B」
科学者ホランドは未知の遺伝子の研究中、研究の横取りを企んだジュールダンの罠によって全身を炎に包まれてしまった。だが実験に使っていた遺伝子の作用によってホランドの身体は変質し、彼は不死身の植物人間スワンプシングとなったのである。その後、近くの湖沼地帯を棲み家としていたホランドは、人々を襲う悪のヒル人間と戦ったりしながらも平和な日々を過ごしていた。そんなある日のこと、彼はチンピラに襲われていた少女アビーを助け出した。アビーはたちまちホランドと仲良くなったものの、実は彼女、あの宿敵ジュールダンの義理の娘だったのだ。しかもジュールダンは自らの不老不死の野望を果たすべく、彼女の遺伝子を狙っているようで…。
DCコミック生まれの怪人スワンプシングが活躍する、「怪人スワンプ・シング 影のヒーロー」の続編。スワンプシングは自己再生能力と液化能力を持ったミュータントで、持ち前の怪力で敵をねじ伏せる。本作はそんな彼とジュールダンたちとの戦いがテンポよく描かれており、実にアメコミらしい明朗な娯楽活劇となっていた。登場する怪人たちも随分と個性的で、冒頭のヒル人間の他、ウマ人間にゾウ人間にワニ人間にゴキブリ人間、そしてクライマックスに出てくる「ニンジャリアン」みたいな頭をした怪人と、それぞれ短い登場時間ながらもB級チックなデザインが秀逸で(特に顔や胸から虫の足を生やしたゴキブリ人間の造形は絶品)、並々ならない存在感を放っていた。怪人たちが軒並み貧弱でスワンプシングの魅力を引き出せていなかったのは残念だが、いかにもなノリがヒーロー好きには堪らない作品だった。
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