グーリーズ3 女子寮襲撃    「評価 D」
グレイジャー大学に通うスキップはイタズラが大好きな青年。いつも仲間たちと協力してイタズラを仕掛けては、ラグナー教授を困らせていた。ところが、そんな彼の前にライバルが現れた。同じ大学に通うジェレミーがこれまたイタズラ好きで、大学のイタズラ王だけが被ることを許される王冠をスキップの元から奪い去っていったのである。そこでスキップは何とかイタズラ王の座を奪還しようと、日夜イタズラの腕に磨きをかけていた。しかしある日、イタズラが原因で愛するエレンに嫌われてしまったスキップは心を入れ替え、今後一切イタズラはしないと魂に誓った。だがジェレミーやラグナー教授が、そんな彼を陥れようと恐るべき罠を仕掛けてきた。しかもラグナー教授のもとには、魔界より偶然召喚されてきた三匹のグーリーズがいたのである…。
大学生のイタズラ合戦という学園コメディ的な題材に無理矢理グーリーズを登場させたような、何とも言えぬ据わりの悪さを感じる「グーリーズ」シリーズの三作目。グーリーズを召喚する書がコミックブックの形をとっていたり、魔界に通じる門が大学の便器だったりと、前作よりも更にオカルト色は弱めになっていた。そして殺害シーンも全てコメディ調の演出で処理され、残虐表現は遥かにソフトなものに。本作はこれまでのシリーズからは想像もつかないほどに、ライトな雰囲気へと様変わりしていたのだ。
しかしその変化が映画に対しプラスに作用しているとは、とてもじゃないが思えなかった。脚本家がコメディに向いていないのか、学生達のイタズラは幾らなんでも他愛が無さすぎるものばかりで白けるし、作中で繰り出されるギャグのセンスも今一つで笑うに笑えない。挙句にクライマックスに登場する合体グーリーは実にアッサリ倒されてしまうという拍子抜けぶりで、映画は最後まで微妙な空気が漂わせていたのである。
TOP PAGE