悪魔のはらわた フレッシュ・フォー・フランケンシュタイン「評価 A」
古城に籠もり、日夜怪しげな研究に勤しんでいたフランケンシュタイン男爵。彼の目的は自らが作った人造人間軍団による世界征服だ。男爵はまず、生きた人間のパーツを繋ぎ合わせることで男女二体の人造人間を作り上げた。そして二人の間に子供を作らせることによって人造人間を量産しようとしたのだが、どういうわけか男の人造人間は女の裸を目の前にしても全く興奮する気配がない。それもそのはず、彼の頭部パーツとして使われたセルビア人はガチガチのホモだったのである…。
アンディ・ウォーホルの弟子であるポール・モリセイが監督を務めたホラー映画。死体から精嚢を摘出する、巨大なハサミを使って人造人間の抜糸を行うといったアナトミー場面が陰惨な演出で綴られたかと思えば、首を刎ねられ腹を抉られなんてグロ描写も盛りだくさんという、アブノーマルな方面での大盤振る舞いが大変素晴らしい作品だった。しかも主役のフランケンシュタイン男爵が実の姉と近親相姦して子供まで拵え、あまつさえ女人造人間のモツをこねながら悦楽に浸るという非常にアレなキャラとして設定されているのを始め、登場人物のほとんどが重度の変態として描かれており、それに加えて人造人間の手術の跡を嘗め回すといったフェティッシュな場面もしっかり用意され、エグい場面のおぞましさを一際凄まじいものにしていた。内臓の出来があまり精巧じゃなかったのは残念だが、高尚な古典ホラー調の雰囲気で気色悪さ満点というギャップだけでもインパクト抜群な、変態好き必見の映画だ。
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