ボディ・チェンジャー 「評価 B」
銀河の彼方の惑星で、ある極悪犯罪人に地球への流刑という判決が下された。早速彼の遺伝子は書き換えられ、人間そっくりの外見にされた上で地球へと送り込まれる。だが遺伝子改造によって作られた身体は、非常に不安定なものだった。何かの拍子で簡単に崩れ出し、醜悪な姿へと変貌してしまうのである。それを防ぐためには生きている人間の首をもぎ取り、自分の体に挿げ替えるしかない。そこで次から次へと人間の首を奪っていく宇宙人だったが、これを連続猟奇殺人事件と見た警察が彼を追って動き出した…。
「ワイルドシングス」のジョン・マクノートン監督によるSFモンスター映画。地球人の体を奪って活動する宇宙人という設定自体はそんなに珍しいものではないものの、本作はそんな宇宙人がサングラスを掛けるのすら一苦労なドジキャラになっているのを始め、総じてコメディ・タッチの演出でまとめられているのが特徴だった。また特殊メイクをチャッキー人形をデザインしたことで有名なケヴィン・イエーガーが担当していて、付き添い役の宇宙人の見事な造形や、犬の首を挿げた宇宙人の「恐怖のワニ人間」ばりに間抜けな姿など、ビジュアル面での見せ場が豊富だったのは嬉しい限り。ネタを詰め込むのを優先するあまりストーリーが等閑気味になり、ラストのオチがいまいち締まらなかったのは惜しいが、宇宙人の彷徨ぶりを眺めているだけでも十分に楽しめる作品だ。
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