ザ・インプ             「評価 C」
カルビンたち悪ガキ三人組は女学生クラブの入団式会場を覗いた罰として、入団希望者の二人と一緒に夜のボウリング場に侵入し、トロフィーを盗んでくるように命じられた。そこで言われた通りにトロフィーを持ち出そうとしたものの、ふとした拍子でトロフィーが床に落ちてしまった。すると、どうしたことだろう。トロフィーは二つに割れ、中からインプが出てきたではないか。邪悪なインプは魔法を使って女学生たちを次々と悪魔に変えていき、ボウリング場は瞬く間に惨劇の場と化した。幸いにも難を逃れたカルビンはパンク女のスパイダーと協力し、インプを封印しようとするが…。
「キラー・アイ 悪魔の巨大眼球モンスター」や「ナイトメアシスターズ」など、B級ホラーを数多く制作しているデヴィッド・デコトーによるオカルトホラー作品。生首を使ってボウリングをしたり女の体を引っ張って真っ二つにしようとしたりといった残酷な場面はそれなりに用意されているが、そこはデコトー監督作。首をもぐ様子は省略され、体を引っ張られた女の死体は画面にハッキリと映らず、残虐さを極力抑えた作りになっていた。一方で女の子たちのシャワーシーンやメガネ小僧と美女の情事など、エロシーンはちゃんと隠さずに映しているところも、この監督らしい点だった。また脚本面は、コンセプトがややありがちに感じられたものの、殺すのを女学生たちに任せて自分は安全な場所に隠れているというインプの戦略が小悪魔っぽさが出ていて好印象。ストーリーもこれといった破綻を起こしておらず、安心して観ていることができた。

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