マンモス 「評価 B」
ルイジアナの氷河期博物館には、氷漬けにされたマンモスが保管されていた。ある日館長のフランクは、氷の中に青色の奇妙な物体があることを見つけ、氷を削って取り出してみることに。だがこの行動が、これから起こる恐ろしい事件の引き金となってしまうのだ。青い物体が取り出されたのに呼応するかのように、小さな金属の塊が天の向こうより飛来してくる。そしてそれが博物館へと落下した時、長い眠りについていたマンモスは4万年ぶりに活動を開始したのである。巨大な牙で人々を殺戮しながら、町を徘徊するマンモス。FBIの話からこれが地球侵略を企む宇宙人の仕業と知ったフランクは、町を守るためにマンモスと戦うことを決意する…。
「エイリアンX」「パラサイト 殺人寄生虫」の製作者によるSFパニック映画。マンモスは液状の宇宙人が憑依することで動いており、踏み潰したり牙で貫いたりする他に、鼻から相手の魂を吸い取って殺すという芸当もやってのける。更に一切の音を立てずに獲物の近くへ忍び寄るという神出鬼没さも兼ね備えているのだが、歩くときはおろか、全速力で駆けるときでさえ砂塵や震動を起こさないのはさすがにどうかと思った。おかげで巨大モンスターの大きな魅力である重量感がまるで出ておらず、いまいち迫力不足に感じられてしまったのだ。
一方でストーリーはというと、60年代の侵略系SF映画をパロディにしたコメディ調。町外れの広場でマリファナパーティーを繰り広げる若者たちや、着ぐるみを纏った男の死体を見て「宇宙人の侵略だ!」と騒ぐフランクの父親など、キャラや設定がいちいちB級映画好きのツボを突いてくれたのが嬉しかった。
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