ナチ女収容所 続・悪魔の生体実験(別題:美女集団監禁 (卍)ゲシュタポSM収容所)「評価 B」
第二次大戦当時、ナチスドイツの収容所ではハンス中尉の指令の下、女の捕虜を使った陰惨な生体実験が行われていた。更に彼女らはナチス軍人を慰めるための娼婦としても酷使され、日ごとに心身が衰弱していく。ある時、そんな生活に耐えられなくなった数名の女囚たちが収容所からの脱走計画を打ち立て、そのための準備を着々と進めていった。ところが脱走に使うために睡眠薬を盗んだのを看守グレタに悟られ、計画は破綻。脱走しようとした女囚たちは即座に処刑され、また計画に加担した者たちも、看守らから壮絶な粛清を受けることとなった…。
「ナチ女収容所 悪魔の生体実験」から始まる「イルサ三部作」のヒットに肖って製作されたマカロニ映画。だから当然ダイアン・ソーンは出てこず、看守側のキャラがいまいち弱く感じられたものの、陰鬱な描写は非常に見応えがある。暗い曲調の音楽をバックにナチ収容所のモノクロ写真を次々と映していくオープニングに始まり、女囚の皮膚に火傷を負わせて薬の効き目を調べる生体実験、そして看守たちによるお約束の拷問シーン──と、ラストこそ救いのあるものだったが、作品全体を通して本家に劣らぬヘビーな雰囲気が漂っていた。
また一番の見所である拷問シーンでは、鉄の爪による腹部のメッタ刺しやペンチを使った舌抜きなどが用意されている。その殆どは肝心な場面になるとカメラが女囚の後ろに回ったりして不満が残るものだったが、頭蓋骨を万力で締め付ける拷問だけは、将校が万力のハンドルを回すたびにカタカタ、カタカタ…と音が鳴り、たとえ直接的に見えなくとも十二分に恐怖感を味わわせてくれたのが良かった。
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