ナイトメア・シスターズ            「評価 C」
ケビン、フレディ、ドウェインのガリ勉トリオは、ある晩ボサボサ頭のメロディに女子寮のパーティーへと誘われた。一緒にお相手をする女子が巨体のミッキーに分厚いメガネのマーシーと聞いて乗り気でない彼らだったが、女子に誘われるなんて機会が滅多に無いので取り敢えず参加してみることに。そして案の定、ケビンたちはマーシーの長話をくどくど聞かされたりツイスターでミッキーに押し潰されたりと、散々な目に遭うのだった。しかしパーティーもたけなわに入った頃、古い水晶玉を使ってみんなで交霊の儀式をやってみたことから事件は起こった。水晶の中から聴こえてきた声に応じ、メロディたち三人の女子が水晶に手を乗せてみたところ、たちまち彼女らはムチムチセクシーな淫乱女へと変身してしまったのである。それを見たケビンたちガリ勉トリオは大喜び。メロディたちの猥らな誘いを受けて愛を交わそうとするが、そこへ上級生の男子グループが「俺にもいい思いさせろ!」と乱入してきた。上級生たちはガリ勉トリオを倉庫に監禁し、メロディたちとのベッドタイムに突入する。ところが彼女らは、水晶に宿る呪いの力によってサキュバスになっていたのだ。鋭い歯でペニスを噛み千切られ、哀れ灰になってしまう上級生たち。なんとか倉庫から脱出したケビンたちは彼女らの正体に気づき、エクソシストのペリンにメロディたち三人を元に戻すよう依頼するが…。
「宇宙からの誘惑 エイリアン・シスターズ」「虐殺絶叫地獄ブラッド・シスターズ 血まみれの処女たち」と並んで、80年代SFホラー界の三大シスターズと称されている作品(嘘)。とにかく全編を通してぬる〜い雰囲気が漂っており、前半は分かり易い個性の三人娘に振り回される男たちの悲惨な姿が描かれていて結構楽しめるのだが、彼女たちがサキュバスになった後は、体にクリームを塗ったくって男に舐めさせたり泡風呂で体を洗いあったりといったライトなお色気シーンがダラダラと続く。勿論グロテスクな描写は徹底的に省かれており、サキュバスが男のナニを食い千切る様子は一切画面に映らず、ただ男の顔アップと噴き出す白い煙によって処理されるという味気なさだ。そしてクライマックスのペリンとサキュバスとの対決も、ショボショボな光線技や場違いなBGMによって素晴らしいくらいに盛り上がらず、見ている端から全身を骨抜きにされそうな脱力感が襲ってくるのである。そのあまりもの気の抜けた内容に、「チアリーダー忍者」や「ジャングル・ウーマン それ行け男喰い族」と同じ匂いを感じてしまう映画だった。

TOP PAGEへ