パンプキンヘッド2        「評価 B」
鉱山跡の点在する田舎町フェレン・ウッズ。保安官のシェーン・ブラドックは自分が生まれ育ったこの町へ、転属という形で20年ぶりに帰ってきた。ところが到着して早々、娘のジェニーが不良青年ダニーと付き合いだす。いくら交際をやめるように言っても聞く耳を持ってはくれず、シェーンは気が気でなかった。そんなある日のこと、ダニーが仲間たちとのドライブ中に、町外れに住む老婆オーシーを轢いた上に彼女の家に火をつけたらしいことが明らかになる。シェーンは娘を守りたい一心で彼を捕まえようと躍起になるが、彼の父親は判事であり、迂闊に手を出すことができなかった。一方でその日から、町では中年男性ばかりを狙った連続殺人事件が発生するように。シェーンはこの事件を捜査し、やがて真犯人があのパンプキンヘッドであると突き止めた。実はダニーたちがオーシーの家にあった呪いの道具を用い、墓場に眠るパンプキンヘッドを遊び半分で蘇らせていたのだ。しかもパンプキンヘッドはある思惑に沿って殺人を繰り返していることが判明し…。
監督をジェフ・バーに交代して製作された「パンプキンヘッド」の続編。本作のパンプキンヘッドは膝関節の向きが普通の人間のものと一緒になったのを始め、全体的な身体のラインが着ぐるみ向けなデザインへと一新されており、ワイヤー操演で動いていた前作のパンプキンヘッドに比べるとクリーチャーっぽさは格段に薄れている。特に顔がろくに動かなくなったせいで吼えるぐらいしか感情表現ができず、前作で印象深かった絶妙な表情変化が拝めなくなったのは大きなマイナスポイントだった。着ぐるみになった分、本作のパンプキンヘッドはオヤジを逆さ吊りにして腕や足をスパスパ切り落としていったり、首を引きちぎって投げ捨てたりといったダイナミックな動作が可能になったのが、せめてもの救いだろうか。
また今回も「馬鹿な若者皆殺し」路線に一捻り加えたプロットとなっており、冒頭のシーンと繋がった悲壮感溢れるラストは圧巻。話運びの秀逸さは前作をも凌いでいた。しかしパンプキンヘッド自身にバックボーンを持たせている本作だからこそ、前作の表情豊かなパンプキンヘッドを使った方がカタルシスは増したのではないかと思えてしょうがなかった。

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