パンプキンヘッド 「評価 B」
エド・ハーレイは息子のビリーと二人暮し。人通りの少ない山道で小さな商店を経営し、愛犬ジプシーと一緒につつましくも幸せな毎日を送っていた。ところがある日、ジョエルたち数名の若者が店にやってきたことから、平穏な生活は音を立てて崩れていった。他の者たちが買い物をしている間、ジョエルは店の裏の荒地でオフロードバイクを走らせる。するとジプシーが突然荒地に向かって走り出し、それを追って飛び出したビリーがバイクに跳ねられてしまったのである。青褪め、続々と逃げ出す若者たち。そしてエドが駆けつけた時、既にビリーの命はなかったのである。エドは何としてでも彼らに復讐せんと、黒の谷に住む老婆ハギスの力を借り、墓場のカボチャ畑に眠る怪物パンプキンヘッドを蘇らせた。パンプキンヘッドはエドの意思通りに、山小屋に泊まっていたジョエルたちを一人また一人と血祭りに挙げていく。しかしパンプキンヘッドが暴れると、それだけエド自身の命も削られることが明らかになり…。
「エイリアン2」や「プレデター」などの特撮で知られる、スタン・ウィンストンの監督によるオカルトモンスター映画。一見「馬鹿なヤング皆殺し」路線のようで実は一捻り加えられている脚本や、スモークやフラッシュを随所に生かした幻想的な映像など、至る所から監督のモンスター映画への思い入れがひしひしと伝わってくる作品内容に好感が持てた。また映画の主役パンプキンヘッドは、長い頭蓋骨に突き出た肩、そして前後の向きが反転している膝関節と、ちょうどエイリアンと「エクストロ」に出てきた宇宙人とを1:2ぐらいの割合でブレンドしたようなデザイン。何よりも顔の部分の作り込みが素晴らしく、クライマックスの対決シーンでエドに対して不敵な笑みを浮かべる様は、実に生々しくて貫禄を感じさせてくれる。ただその体型のためにあまり派手に動かすことができず、殺害シーンが単調気味になっていたのは残念なところだった。
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